肝星細胞の三次元培養による脂肪肝炎治療薬の新規スクリーニング系の開発
Project/Area Number |
22K12793
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 90110:Biomedical engineering-related
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Research Institution | Sojo University |
Principal Investigator |
石田 誠一 崇城大学, 生物生命学部, 教授 (10270505)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松下 琢 崇城大学, 生物生命学部, 教授 (10209538)
古水 雄志 崇城大学, 生物生命学部, 准教授 (80735829)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 肝星細胞 / 非アルコール性脂肪肝炎 / 三次元培養 / 血清 / スフェロイド / スフェロイド培養 / 脂肪肝炎 / 肝線維化 |
Outline of Research at the Start |
非アルコール性脂肪肝炎が原因となる肝線維化を伴う肝硬変の病状の進行は予測が困難であるため、肝線維化を模倣したスクリーニング系の開発が望まれている。一方、肝星細胞は、肝線維化の責任細胞として注目されており、正常な静止星細胞(qHSC)から活性化状態(aHSC)への変化が肝線維化の原因であるものの、通常の2D培養では常にaHSCが維持されているため、現在この変化を実現できる培養系が存在しない。そこで、本研究ではqHSCの安定供給を目的とした3D培養法の開発及び、上記の細胞状態の変化を模倣した線維化のスクリーニング系の開発、さらに3D培養によるqHSCと肝実質細胞との共培養系の構築に挑戦する。
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Outline of Annual Research Achievements |
非アルコール性脂肪肝炎が原因となる肝線維化を伴う肝硬変の病状の進行は予測が困難であるため、肝線維化を模倣したスクリーニング系の開発が望まれている。一方、肝星細胞(HSC)は、肝線維化の責任細胞として注目されており、正常な静止星細胞(qHSC)から活性化状態(aHSC)への変化が肝線維化の原因であるものの、通常の2D培養では常にaHSCが維持されているため、現在この変化を実現できる培養系が存在しない。そこで、本研究ではin vitroの細胞培養で使用されている血清(FBS)がヒト肝星細胞(LI90)の活性化に与える影響について検討した。本課題では、下記の3つの観点の研究結果が得られた。 1)2Dおよび3D培養によるHSCの培養法の確立に関して、FBSの非働化処理条件での細胞凝集体が確認されたことから、非働化処理で失活する補体成分や成長因子等がLI90細胞の足場への接着や活性化に影響を与えていることが示唆された。また、FBSの非働化処理で失活する補体成分等や透析処理で除去される分子量10k Da以下の低分子がLI90細胞の活性化に影響を与えていることが示唆された。これらの結果は、qHSCの安定供給を目的とした培養法の開発に向けて、血清処理がHSCの活性化や脱活性化に影響する可能性が示唆された。 2)HSCの活性化・脱活性化の評価については、LI90細胞はFBSの非働化処理によって、活性化や足場への接着性が低下し、ビタミンAの蓄積が観察された。この結果より、FBSの非働化処理によって脱活性化する可能性があることが示唆された。 3)HSCの活性化・脱活性化のメカニズムの解明に関して、血清培地/無血清培地を用いたLI90細胞のF-アクチン形態比較では、血清培地と無血清培地ではF-アクチンの形態が異なることが示された。この結果は、アクチンがHSCの活性化機構に関連する可能性を示唆する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
R5年度の本申請課題では、下記の3つの観点の研究結果が得られた。 1)2Dおよび3D培養によるHSCの培養法の確立に関して、FBSの非働化処理条件での細胞凝集体が確認されたことから、非働化処理で失活する補体成分や成長因子等がLI90細胞の足場への接着や活性化に影響を与えていることが示唆された。また、FBSの非働化処理で失活する補体成分等や透析処理で除去される分子量10k Da以下の低分子がLI90細胞の活性化に影響を与えていることが示唆された。これらの結果は、qHSCの安定供給を目的とした培養法の開発に向けて、血清処理がHSCの活性化や脱活性化に影響する可能性が示唆された。 2)HSCの活性化・脱活性化の評価については、LI90細胞はFBSの非働化処理によって、活性化や足場への接着性が低下し、ビタミンAの蓄積が観察された。この結果より、FBSの非働化処理によって脱活性化する可能性があることが示唆された。 3)HSCの活性化・脱活性化のメカニズムの解明に関して、血清培地/無血清培地を用いたLI90細胞のF-アクチン形態比較では、血清培地と無血清培地ではF-アクチンの形態が異なることが示された。この結果は、アクチンがHSCの活性化機構に関連する可能性を示唆する。上記の結果より、本研究は順調に進捗していると判断できる。
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Strategy for Future Research Activity |
R6年度の本申請課題の研究計画でには、下記の4つの観点の研究を実施する。 1)2Dおよび3D培養によるHSCの培養法の確立:本申請課題では、2Dおよび3D培養によるHSCの培養として、ヒト肝星細胞(LI90)の培養条件を明らかにする。ヒト肝星細胞の培養細胞株であるLI90細胞を使用し、qHSCを維持するために、3D培養として、2種類の方法で検討する。HSCの活性化、脱活性化の評価として、LI90細胞の3D培養と通常の平面2D培養を行い、qHSCを維持できる培養条件について検討する。 2)HSCの活性化、脱活性化の評価:LI90細胞の3D培養によるqHSCからHSCの活性化する培養条件について明らかにする。aHSCの活性化の指標として、α-SMA、コラーゲン(遺伝子発現:mRNAの検出、タンパク質の発現レベルの検出)および活性化に伴うサイトカイン(IL-1βなど)の評価(ELISA)について検討する。 3)HSCの活性化・脱活性化のメカニズムの解明:本研究ではLI90細胞の3D培養によるqHSCの維持機構について明らかにする。線維化を伴うqHSCの活性化機構には、転写因子であるYAP(Yes-associated Protein)経路の報告がある。本研究課題では、LI90細胞の3D培養による活性化・脱活性化にYAPの関与について、2D培養と3D培養におけるYAPの発現レベルの検出(qPCR、免疫染色、WB)について検討する。 4)活性化・脱活性化を指標とした肝線維化抑制物質のスクリーニング系の確立:肝線維化の促進モデル物質として、qHSC状態の細胞に対する肝障害モデル因子添加後のHSCの活性化で判定する。スクリーニングへの応用に向けて、肝線維化の促進モデル物質として、qHSC状態の細胞に対する肝障害モデル因子(LPSやTFG-β、脂肪酸)添加後のHSCの活性化で判定する。
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Report
(2 results)
Research Products
(59 results)
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[Presentation] Efforts of the physiological culture environment reconstitution in vitro necessary for the development of MPS2022
Author(s)
Taku Matsushita, Shinichiro Horiuchi, Yukie Kuroda, Ryota Oyafuso, Satoha Aihoshi, Riko Jinno, Yuji Komizu, Takuya Iwasa, Kouhei Sasaki, Rie Kojima, Masaaki Kawabe and Seiichi Ishida
Organizer
MPS World Summit 2022
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