患者予後と医療経済を改善する超小型非侵襲的臓器血流測定装置新規開発への挑戦
Project/Area Number |
22K12803
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 90110:Biomedical engineering-related
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
吉田 素平 愛媛大学, 医学部附属病院, 講師 (60380218)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
押切 太郎 愛媛大学, 医学系研究科, 教授 (30771498)
惠木 浩之 愛媛大学, 医学部附属病院, 准教授 (20403537)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2023: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 縫合不全 / 低侵襲手術 / 鏡視下手術 / 組織酸素飽和度 / 臓器血流 / 食道亜全摘 / ICG蛍光法 / 腹腔鏡手術 |
Outline of Research at the Start |
消化管の吻合の際、血流が少ないと縫合不全の危険性が高くなる。しかし、現在まで腹腔鏡手術やロボット手術で使用可能な信頼度の高い臓器血流評価を行う小型デバイスは存在しない。吻合部の血流の評価はつなぐ側とつながれる側双方で必要であるが、特に直腸癌手術では、体外に取り出す口側の腸管での測定は現時点で可能であるが、体内に残された肛門側の測定は物理的に不可能である。そこで本研究は、①非侵襲に②定量化された③リアルタイムに繰返し測定可能な超小型の全く新しい臓器器血流評価法の開発を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は引き続き食道癌手術(食道亜全摘)の際、胃管作成後、食道胃管吻合の前にINVOSで胃管の組織酸素飽和度、ならびにICG蛍光法による血流測定を施行した。2022年度はコロナ禍で手術が手控えられており、例数の蓄積に難渋したが、2023年度は13例の追加を得ることができた。現在まで測定できた25例の解析を行い、25例を縫合不全あり群と縫合不全なし群の2群にわけて検討を行うと、INVOSの測定値とICG到達時間に両群間で統計学的有意差は認めなかったが、いずれも縫合不全なし群でIINVOSの数値が高く、CG到達時間は短い傾向があった。また、INVOSの測定値とICGの到達時間の相関についても検討を行い、一定の相関があることを突き止めた。さらに、INVOS測定値、ICG到達時間に影響を与えうる患者因子について検討を行い、年齢、Hb、Alb、出血量、手術時間、喫煙歴などについて検討を行ったが、各測定値に有意に影響を与えたものは認めなかった。また、INVOSの測定について、成人用のプローべを用いて測定を行っていたが、測定に時間がかかることを経験し、プローべを新生児用の感度の高いものに変更をおこなって測定をするように工夫を行なった。成人用のプローべと比較して測定できるまでの時間が短縮したが、測定値については成人用のプローべも並行して測定を行ったが、プローべで明らかな差は認めず、測定機器の小型化において前進することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2022年度はコロナ禍で手術が手控えられており、例数の蓄積に難渋し研究が進まなかったが、ようやく2023年度は13例の追加を得ることができた。ただし、当初予定していた例数を下回る結果となり、測定に統計学的な差がある傾向を認めるものの、有意差が出ないのは例数が少ないのも影響している可能性がある
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ禍があけ手術件数も増加傾向であり、今後はさらに症例を蓄積して検討を重ねたい。ただし、プローべを新生児用の感度の高いものに変更して測定を行なっても、従来使用されてきた成人用のプローべと比較しても測定値に差がないことが明らかとなっており、測定時間に短縮とプローべの小型化には成功している。これを用いて例数を増やして測定を行い、測定機器の小型化をさらに進めていく。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)