Project/Area Number |
22K12820
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 90120:Biomaterials-related
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
有馬 祐介 九州大学, 先導物質化学研究所, 准教授 (90402792)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 細胞表面修飾 / 細胞識別 / 核酸-リン脂質複合体 / 核酸-脂質複合体 |
Outline of Research at the Start |
多様な細胞で構成される細胞社会を理解するうえで,それぞれの細胞種を識別し解析することが重要である。しかし,膜タンパク質以外の細胞表面分子について,その発現量や分子種を指標に細胞を生きたまま識別する方法は確立されていない。 本研究では,核酸-リン脂質複合体を用いた細胞表面修飾における細胞種依存性に着目し,細胞識別への応用を目指す。識別に至適な分子設計および修飾効率に影響を与える細胞表面環境について検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
多様な細胞で構成される細胞社会を理解するうえで,それぞれの細胞種を識別し解析することが重要である。しかし,膜タンパク質以外の細胞表面分子について,その発現量や分子種を指標に細胞を生きたまま識別する方法は確立されていない。申請者が生細胞表面の改変に用いてきた核酸-リン脂質複合体を様々な細胞に修飾したところ,細胞種によって修飾効率が大きく異なることが分かった。本研究では,核酸-リン脂質複合体を用いた細胞表面修飾における細胞種依存性に着目し,細胞識別プローブへの応用を目指す。 これまでの研究から,核酸部が細胞識別に重要な役割を担っていることが分かり,細胞識別に適した核酸構造を明らかにした。また,細胞種依存性をもたらす細胞側要因を明らかにするため,各種細胞表面環境が表面修飾に及ぼす影響を調べ,特定の細胞表面分子種が核酸-リン脂質複合体の表面修飾阻害に関わることが分かった。 核酸-リン脂質複合体による修飾効率の細胞種依存性をもたらす細胞側要因を明らかにするため,修飾可能・不可能な細胞間で発現量を比較した。その結果,核酸-リン脂質複合体による発現効率と相関する分子種を見出した。また,同様の核酸-リン脂質複合体を用いて様々な細胞種への修飾を試みた。前年度検討した細胞種と同様,修飾可能・不可能な細胞種に分かれ,今回設計した分子が多種多様な細胞に適用可能であることが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
細胞表面修飾に影響する細胞側要因を調べた結果,修飾効率と発現量が相関する分子を見出すことができた。要因が分かったことで,修飾阻害メカニズムに基づいた修飾分子の最適設計が可能となった。また,これまでの研究で調べてきた細胞種の他にも修飾不可能な細胞種があることが分かり,本研究で使用した分子の拡張性が確認できた。 以上,当初の計画に沿った結果を得ることができており,この結果をもとに次年度も研究を発展させていく。
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Strategy for Future Research Activity |
今回見出した核酸-リン脂質複合体による修飾に影響する細胞側要因が,他の細胞種でも同様であるか調べる。また,これまで用いてきた分子は,特定の細胞種が蛍光標識されないturn-off型プローブであったため,特定の細胞種を蛍光標識するturn-on型プローブの設計にも取り組み,これまで用いた細胞種を用いて性能評価・分子の至適設計を行う。さらに,これらのプローブを用いて,複数の細胞種を混合した状態で特定の細胞種のみを識別・分離可能か検討する。
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