Project/Area Number |
22K12906
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 90140:Medical technology assessment-related
|
Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
築谷 朋典 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 室長 (00311449)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西中 知博 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 部長 (00256570)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
|
Keywords | 補助循環 / 補助人工心臓 / ECMO / 数値流体力学 / 可視化 / 呼吸補助 / 循環器 / カニューレ |
Outline of Research at the Start |
呼吸循環補助装置の有効性・安全性を高めるために,カニューレの心臓血管内留置位置が性能に与える影響を明らかにする。カニューレ留置位置が性能に与える影響が顕著な呼吸循環補助装置である①膜型人工肺(ECMO)と②補助人工心臓(VAD)の送脱血カニューレに焦点を当てて,1. 実験動物の医用画像から抽出した心臓血管形状を持つ,カニューレ周辺の流速測定および高速度観察が可能な心臓血管血流内シミュレーターの開発 2. カニューレ留置位置がシステム性能に与える影響の実験的および数値的評価を行う。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は呼吸循環補助装置の安全性評価に有用な心臓血管内血流シミュレーターを開発し、呼吸循環不全患者に呼吸循環補助装置を装着する際の安全性を担保する装着・管理方法等について医工学的観点から指針を提示することを目的としている.ECMO及び補助人工心臓による呼吸・循環補助を施行するために体内に挿入される管(カニューレ)等を対象として研究を進めている. 【ECMO送血・脱血カニューレに関する実験的検討】 呼吸ECMO (V-V ECMO)の送血・脱血カニューレの相対位置が,管理上重要な問題の一つであるリサーキュレーション(再循環)に与える影響を検討するための模擬循環回路の開発を行った.大静脈および右心房の解剖学的形状を模擬したシリコーンゴム製の流路を模擬循環回路に接続し,臨床使用されている脱血カニューレを挿入することによってECMOの条件を再現した模擬循環回路を構築した.また,熱希釈法によってリサーキュレーション量を計測し,送血・脱血カニューレ相対位置の影響を実験的に検討した. 【ECMO送血・脱血カニューレに関する理論的検討】 送血・脱血カニューレの相対位置による大静脈内の流れ解析を行うための数値計算モデルを構築し,計算結果の妥当性評価を行った.脱血管に設けられているサイドホール間の流速分布に著しい偏りがあり,リサーキュレーション量を推定するうえで重要な項目であることが確認された.送血・脱血カニューレの相対位置が流れ場に与える影響についても検討した.また,リサーキュレーション量についても,パッシブスカラーを計算することにより数値的に算出する方法について検討を行った. 【呼吸循環補助装置内部で発生するキャビテーション観察方法の検討】 ECMOおよび補助人工心臓に用いられる血液ポンプ・カニューレにおいて,脱血不良に伴い発生するキャビテーションを観察する方法について検討を行った.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
呼吸循環補助装置の安全性評価に有用な心臓血管内血流シミュレーターを開発し、呼吸循環不全患者に呼吸循環補助装置を装着する際の安全性を担保する装着・管理方法等について医工学的観点から指針を提示することを目的として,以下のような研究を推進している. 【ECMO脱血カニューレに関する実験的検討】 呼吸ECMO (V-V ECMO)の送血・脱血カニューレの相対位置が,管理上重要な問題の一つであるリサーキュレーション(再循環)に与える影響を検討するための模擬循環回路の開発を行った.大静脈および右心房の解剖学的形状を模擬したシリコーンゴム製の流路を模擬循環回路に接続し,臨床使用されている脱血カニューレを挿入することによってECMOの条件を再現した模擬循環回路を構築した.また,熱希釈法によってリサーキュレーション量を計測し,送血・脱血カニューレ相対位置の影響を実験的に検討した. 【ECMO送血・脱血カニューレに関する理論的検討】 送血・脱血カニューレの相対位置による大静脈内の流れ解析を行うための数値計算モデルを構築し,計算結果の妥当性評価を行った.脱血管に設けられているサイドホール間の流速分布に著しい偏りがあり,リサーキュレーション量を推定するうえで重要な項目であることが確認された.送血・脱血カニューレの相対位置が流れ場に与える影響についても検討した.また,リサーキュレーション量についても,パッシブスカラーを計算することにより数値的に算出する方法について検討を行った. 【呼吸循環補助装置内部で発生するキャビテーション観察方法の検討】 ECMOおよび補助人工心臓に用いられる血液ポンプ・カニューレにおいて,脱血不良に伴い発生するキャビテーションを観察する方法について検討を行い,ポンプ内部のキャビテーション発生機序に関する知見を得た.
|
Strategy for Future Research Activity |
【ECMOカニューレに関する検討】 ECMO管理において脱血不良時に発生する現象であるチャタリングを対象にして,模擬循環回路においてその発生状況を再現するための条件設定を行い,その後臨床使用されているカニューレを用いた実験を行うことにより,チャタリングが発生しにくいカニューレ形状の提案につなげることを目標に検討する.また,チャタリングが発生する状況においてキャビテーションが発生する可能性についても検討する.ECMOの管理上で発生しうるトラブルに関するモデル回路を考案することにより,ECMOの安全性評価に有用な心臓血管内血流シミュレーターの開発を行い,ECMOの安全性を担保する方法等について医工学的観点から指針を提示することを目標に研究を推進する 【補助人工心臓に関する検討】 ECMOカニューレの検討に利用したモデルを応用して,補助人工心臓モデルに対して適用することで,補助人工心臓の安全性評価に有用な心臓血管内血流シミュレーターの開発を行い,補助人工心臓の安全性を担保する方法等について医工学的観点から指針を提示することを目標に研究を推進する.
|