Project/Area Number |
22K12977
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 01020:Chinese philosophy, Indian philosophy and Buddhist philosophy-related
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
真名子 晃征 龍谷大学, 公私立大学の部局等, 研究員 (10871189)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2023: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 高僧伝 / 続高僧伝 / 法琳 / 破邪論 / 弁正論 / 仏滅年代 / 道仏論争 / 費長房 / 歴代三宝紀 / 末法思想 / 中国仏教 |
Outline of Research at the Start |
本研究では『高僧伝』『続高僧伝』全文読解によって全人物を抽出し、先行研究の成果を踏まえた同定作業を行うことで、検索における様々な課題を解決する。 「①人物情報のデータベース化」「②一括検索ツールの構築」によって、容易な情報抽出が可能となり、「③人物ネットワークの可視化」によって即時的な人物相関の把握を提供することができる。人物相関図として視覚的に捉えることは、重要人物の二次的・三次的な関係の確認、ハブ的役割を担う人物の特定、新たな重要人物の発掘といったことにつながる。副次的な効果として、生没年・滞在地不詳の人物について、人物相関から年代や滞在地の絞り込み、あるいは特定が可能となる事例もある。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は主として、本研究の作業結果を用いた成果発表および論文執筆を行った。 仏滅年代論をテーマをとし、多くの情報を残す費長房『歴代三宝紀』、法琳『破邪論』『弁正論』などの情報から、周辺の人物関係、時代状況などを整理した。これによって、漠然と関係づけられていた「仏滅年代論」「末法思想」「道仏論争」といった複数の課題が、当時の中国において意図的に繋げられる様相を詳細に辿ることができた。 特に、正法・像法・末法という時代観を踏まえた、いわゆる「末法思想」は、釈尊の入滅から一定の年月が経過した段階で末法という時代に入るとするものだが、当然のように考えられてきたこの時代観も「道仏論争」のなかで用いられた「仏滅年代論」があってこそ成立する。伝記等に示される周辺人物や時代状況を精査することで、複数の思想が連結するプロセスを整理できた。内容については、公開講座にて発表し、次年度に論文として公開予定である。 また、『高僧伝』『続高僧伝』の「①人物情報のデータベース化」「②一括検索ツールの構築」「③人物ネットワークの可視化」の作業についても継続中である。『高僧伝』については、①②の入力作業を完了し、③については全人物情報をとりこんだ相関図の確認・修正作業中である。『続高僧伝』については、①②③ともに作業継続中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
資料調査・データ入力作業・研究成果発表については、当初の計画通りに進んでいる。また、複数人による確認作業、技術者・研究機関との連携について、公開方法やプログラム構築についての議論も進んでおり、おおむね順調である。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、おおよそのデータ入力を終えた『高僧伝』について、協力者との協同作業によって人物相関図の修正作業を進め、具体的な公開方法を検討していく。『続高僧伝』についても資料調査・データ入力作業を継続して行う予定である。
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