Project/Area Number |
22K12978
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 01020:Chinese philosophy, Indian philosophy and Buddhist philosophy-related
|
Research Institution | Miyakonojo National College of Technology |
Principal Investigator |
関 幹雄 都城工業高等専門学校, 一般科目文科, 准教授 (00817900)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
|
Keywords | 三宅尚斎 / 山崎闇斎学派 / 近世日本儒学 / 日本漢学 / 朱子学 |
Outline of Research at the Start |
山崎闇斎学派の高弟 三宅尚斎(1662―1741)は、多くの門人を教導し幕末明治期まで続く一大学脈を形成したが、その研究のための基礎資料には整備の余地がある。そのためか、全集が既に刊行されている闇斎学派の高弟と比べれば、尚斎に関する先行研究は未開拓な部分が多く残されている。そこで本研究では、尚斎とその周辺の写本資料の収集と、原典に基づく思想史・交流史の解明とを目指す。資料収集と資料相互のクリティークを進め、尚斎研究の資本となる基礎資料の整備を進める。収集した写本資料・原典資料を駆使して師や同門・門人との比較研究を進めることにより、尚斎周辺の学術的交流関係と議論の構造とを明らかにする。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題「三宅尚斎の思想形成に関する基礎的研究」は、個別に思想分析が進められてきた三宅尚斎に対して従来の研究の立脚点とされる資料から見直さんとするものである。 本年度(2023年度)も、九州大学所蔵資料を中心にデータ収集と翻字作業、資料分析を行った。 宮崎県高鍋町立高鍋図書館所蔵・明倫堂文庫内の「三宅子全書」は有益な一次資料であるため、資料自体の読解に合わせて、資料成立に対する研究を継続的に進めている。確たる成果が出ているとは言えないものの、本資料と他期間所蔵資料との比較検討を進めるとともに、資料の来歴や門人の動向等を藩史や語録等の周辺資料から切り崩しを進めている。刊本として通行している『黙識録』『白雀録』等に加え、蓬左文庫所蔵資料(語録資料)・京大所蔵資料(文集資料)などの基礎資料の翻字を概ね完了し、それらを参照しつつ進行させる今後の研究の準備は進んでいる。写本資料に関しても、今後の思想分析に繋げる一定の基礎資料は集まったと言えるが、その資料群の整理・精読の状況はやや遅れていると言える。 主研究テーマと並行して、尚斎からやや時代は下るが江戸末の陽明学者に関する基礎研究も進行させている。学脈としては逸れているが、写本資料の扱いと研究の進め方に関する知見を得ると共に、当時問題とされていたテーマや他学派から見た闇斎学派の評価を把握することに繋がっている。(宋明思想検討会・研究発表)。 尚斎著作の一次資料を位置づけていく作業を次年度も継続するとともに、講学活動・学脈の伝播状況を語録資料から把握することを次年度の課題とする。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度、感染症に伴う移動制限は緩和されたものの、全期間を通した資料調査の後ろ倒しを余儀なくされている。基礎資料入手状況に比例して資料精査の進捗もやや遅れている。
|
Strategy for Future Research Activity |
「三宅子全書」の分析を進めるとともに、資料のクリティーク・精読といった基礎的研究を継続する。
|