• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to previous page

ゾラ・ニール・ハーストンの「民衆劇」における黒人表象と普遍性との関連

Research Project

Project/Area Number 22K13085
Research Category

Grant-in-Aid for Early-Career Scientists

Allocation TypeMulti-year Fund
Review Section Basic Section 02030:English literature and literature in the English language-related
Research InstitutionHiroshima Shudo University

Principal Investigator

光森 幸子  広島修道大学, 人間環境学部, 講師 (00906969)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2026-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2025: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2024: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Keywords黒人のフォークロア / ハイ・ジョンの役割 / 黒人女性の解放 / Colorism / Women's bond / Gender equality / Self-respect / Women's liberation / ハーレム・ルネサンス / 黒人女性戯曲家 / ゾラ・ニール・ハーストン
Outline of Research at the Start

ハーレム・ルネサンスを代表するアメリカ黒人女性作家ゾラ・ニール・ハーストンの創造性に満ちた小説は、今日のアメリカ文学に大きな影響を与えている。しかしハーストンの戯曲については、最近ようやく注目され始めたものの、戯曲全てを詳細に読み解き、劇作家としての創意工夫に焦点を当て、総合的にハーストン戯曲の文学的価値を評価した研究はまだない。本研究では、ハーストンの現在出版されている全ての戯曲を取り上げ、ハーストンが演劇という表現形式をいかに効果的に「民衆劇」に利用し、いかにその「民衆劇」の中で黒人を表象しようとしたのか、そしてその表象のどこに現代劇にも通じる普遍性があるのかを演劇的側面から明らかにする。

Outline of Annual Research Achievements

本年度はハーストンの戯曲について、黒人フォークロアとの関連を研究する年であった。 2023年10月21日、第62回日本アメリカ文学会全国大会において、「Hurstonのフォークロアと女性の解放――戯曲 The Fiery Chariot と Polk County における “High John” の役割変化から」を発表した。
本発表では、まずハーストンによる黒人のフォークロアの定義を確認し、黒人の間に伝承されている黒人奴隷にとっての英雄的存在、ハイ・ジョンについて、ハーストンがどのように捉えているのかを彼女自身の評論や書簡、『騾馬と人』を引きながら精査した。次に、戯曲『火の馬車』における、アイクと彼の妻 ダイナ(Dinah)の関係を元の話と比較し、ダイナの反応を、当時の黒人女性の状況をもとに考察した。そして戯曲『ポーク・カウンティ』におけるハイ・ジョンの登場場面に注目し、彼の存在が女性の解放とも固く結び付いている様子を検討した。そのうえで、二つの戯曲の共通点に鑑み、ハーストンが、男女共に解放された、新しい黒人のフォークロアを、独自のハイ・ジョン解釈によって提示したことを明らかにした。
その後、発表で頂いた意見や自身の新たな気付きなどを含めて発表内容を整理し、論文を修正したが、投稿には間に合わなかった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

2023年10月に発表した「Hurstonのフォークロアと女性の解放――戯曲 The Fiery Chariot と Polk County における “High John” の役割変化から」について、同タイトルの論文を、現在仕上げている段階であり、2024年の秋に投稿を予定している。広島修道大学で英語契約講師をしていたが、2023年度は契約期間最後の年度であり、自身の就職活動を行いながらの研究で、時間が十分に確保できず、論文の投稿が遅れてしまった。

Strategy for Future Research Activity

2024年度は、第63回アメリカ文学会で「Hurston戯曲における黒人フォークロアの特徴――戯曲 Cold Keenerにおける境界の喪失」を発表する予定である。
本発表では9つのスキットで構成された戯曲Cold Keenerを、フロリダの自然を表すもの、北部黒人の日常を表すもの、南部黒人の日常を表すものの3種に分類し、其々の黒人フォークロアの特徴について検討する。そのうえで、それらの特徴から、 Hurston があらゆる生物の境界の無い繋がりを示していることと、さらに上記の3種の相乗効果に、演者と観客との境界喪失も企図されていることを明らかにする。その後、本発表の論文の投稿を予定している。
なお、その後はハーストン戯曲を宗教的側面から考察していく。それに伴い、フロリダ州での調査を予定している。

Report

(2 results)
  • 2023 Research-status Report
  • 2022 Research-status Report
  • Research Products

    (5 results)

All 2023 2022

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results) Presentation (3 results)

  • [Journal Article] カラリズムを越えるハーストンの黒人表象 ―戯曲『カラー・ストラック』における黒人女性の自律2023

    • Author(s)
      光森幸子
    • Journal Title

      『フォークナー』

      Volume: 25 Pages: 92-101

    • Related Report
      2022 Research-status Report
    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] カラリズムに抵抗するハーストン ――戯曲『ポーク・カウンティ』における三種の黒人女性表象から2023

    • Author(s)
      光森幸子
    • Journal Title

      『中・四国アメリカ文学研究』

      Volume: 59

    • Related Report
      2022 Research-status Report
    • Peer Reviewed
  • [Presentation] Hurston のフォークロアと女性の解放 ――戯曲 The Fiery Chariot と Polk County における “High John” の役割変化から2023

    • Author(s)
      光森幸子
    • Organizer
      第62回日本アメリカ文学会全国大会
    • Related Report
      2023 Research-status Report
  • [Presentation] ハーストン戯曲における黒人女性の自律 ―初期劇『カラー・ストラック』の考察―2022

    • Author(s)
      光森幸子
    • Organizer
      日本ウィリアム・フォークナー協会第25回全国大会
    • Related Report
      2022 Research-status Report
  • [Presentation] カラリズムに抵抗するハーストン ――戯曲『ポーク・カウンティ』における三種の黒人女性表象から2022

    • Author(s)
      光森幸子
    • Organizer
      中・四国アメリカ文学会冬季大会
    • Related Report
      2022 Research-status Report

URL: 

Published: 2022-04-19   Modified: 2024-12-25  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi