Project/Area Number |
22K13100
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 02060:Linguistics-related
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
山田 洋平 東京外国語大学, 世界言語社会教育センター, 講師 (80893916)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2026: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2025: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2022: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
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Keywords | モンゴル語 / モンゴル語族 / 方言 / コーパス / 自然談話 |
Outline of Research at the Start |
モンゴル語や同系統の諸言語の話し言葉を記録し、研究を行うためのデータベースを作成する。従来の研究は書き言葉や公的に標準とされる言葉に注目するものが多いが、変化の最先端にある話し言葉を研究対象とすることで、モンゴル語の実態をより鮮明に記述することが可能となる。とくに地域の方言などは急速に話し手が失われつつある現状にあり、研究をするための土台を作ることが急がれる。本研究では極力自然な環境下で発せられる話し言葉を採録、文字化し、その分析に必要となるデータベースを構築することを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は主に内モンゴル各地域におけるモンゴル語の自然な会話の採録とその書き起こしを行った。述べ52件の会話データを採録し、整理を進めているが、なお12件は未整理のままである。 会話データには、目下現地調査のしにくい内モンゴル地域各地の地域方言が含まれている。同地域におけるモンゴル語使用は今後急速に失われていく可能性があるため、この採録作業そのものが貴重である。またモンゴル語研究というと従来は書き言葉を対象とした研究が中心であったところ、この採録データを用いることで話し言葉についての研究もデータに基づいた数量的な研究を行うことが可能となり、若い世代の方言使用やその地域差についても研究する土台ができつつある。これはモンゴル語教育における教材作成の基盤にもなりうる。 今後は引き続き採録と書き起こしを行ってデータを拡充しつつ、バランスのとれたデータベース構築のために表記法の整備と採録方法や採録内容の検討も行っていく。またこうしたデータベースを利用してのモンゴル語の諸方言を視野に入れた総合的な文法記述を目指し、モンゴル国のハルハ方言の話ことばのデータも加え、統一的な形態素分析やグロス情報の付与を行い、汎用的なデータ構築を行う。具体的にはまず名詞類 (名詞的な語) の形態に着目し、いわゆる不安定なnというモンゴル語形態論上の問題を解明しつつ、基本的な複数形や格形式、所属形式などについて言語の地域差に着目して記述することを目指していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画していた現地調査は、中国への渡航が制限されていることから断念せざるを得なかったが、現地での協力者を得て、またインターネット機器を利用することである程度の調査を行うことが可能となった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はより調査困難な言語・地域へのアクセス手段を探っていく必要がある。引き続き採録と書き起こしを行ってデータを拡充しつつ、バランスのとれたデータベース構築のために表記法の整備と採録方法や採録内容の検討も行っていく。またこうしたデータベースを利用してのモンゴル語の諸方言を視野に入れた総合的な文法記述を目指し、モンゴル国のハルハ方言の話ことばのデータも加え、統一的な形態素分析やグロス情報の付与を行い、汎用的なデータ構築を行う。具体的にはまず名詞類 (名詞的な語) の形態に着目し、いわゆる不安定なnというモンゴル語形態論上の問題を解明しつつ、基本的な複数形や格形式、所属形式などについて言語の地域差に着目して記述することを目指していく。
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