Project/Area Number |
22K13113
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 02060:Linguistics-related
|
Research Institution | Otaru University of Commerce |
Principal Investigator |
權 恩熙 小樽商科大学, 言語センター, 准教授 (80931576)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
|
Keywords | カタカナ朝鮮語 / エスニック・メディア / 在日コリアン / 在日朝鮮語 / 朝鮮学校 / 準口語 / 在日朝鮮人 / コード・スイッチング / 民族継承語 / 民族語教育 / ディアスポラ方言 / 書き言葉 / 言語継承 / ディアスポラ |
Outline of Research at the Start |
移民三世からはホスト社会の言語にシフトすることが多いなか、朝鮮学校を中心とした在日コリアンのコミュニティでは日常生活の諸場面において朝鮮語が使用されている。そのため、社会言語学的に非常に注目度が高い言語共同体であるが、言語使用の具体的な実態についてはあまり明らかになっていない。このような背景のもと申請者はこれまで朝鮮学校コミュニティにおける話し言葉を研究してきたが、本研究課題ではそこで扱えなかった書き言葉に着目する。そして、朝鮮学校コミュニティで流通されている出版物などの資料をもとに、いわゆる「在日朝鮮語」とも呼ばれる言語変異の実態について実証的かつ定量的な分析を通して究明することを試みる。
|
Outline of Annual Research Achievements |
朝鮮学校コミュニティで生産・流通されているメディアのうち、最も言語的に保守的と推測される『朝鮮新報』の直近10年分の日本語記事で発見されるカタカナ朝鮮語の特徴についての考察をまとめ、東北アジア文化学会(韓国)の国際学術大会で発表を行った。 また、「準口語」としての「セリフ」を通して当時の言語様相を垣間見れる「マンガ」にも注目し、在日コリアンコミュニティ内で生産・流通されているマンガの種類と特徴について調べた。とくに『朝鮮新報』で連載され単行本としても発刊されるほど多くの任期を集めた『大空にはばたけ』(1986年~2001年連載)については、言語様相の背景となる事象についてまとめて韓国マンガアニメーション学会で共同発表を行った。 福岡の謀朝鮮学校では校内の言語景観の写真を収集し、教員に対して簡略なインタビューを行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
朝鮮学校コミュニティの書き言葉に関する資料を多方面から収集し、今後の研究発展に向けてのデータの充実化を図ることができ、書き言葉の使用様相の全体像についてある程度把握することができた。雑誌イオやセセデのデジタル化は作業が進められている。
|
Strategy for Future Research Activity |
在日コリアンの多様なエスニック・メディア(漫画や新聞を含む)における言語様相について、カタカナ朝鮮語を中心にさらに分析を深め、後半期に論文としてまとめて投稿する予定である。オノマトペや敬語使用様相についても後続研究の可能性について調べる。 ただし、2023年度から韓国政府が総聯関係者と韓国住民の接触をきびしく管理しており、朝鮮学校を研究する目的で朝鮮学校を訪問しようとする研究者たちの申告が受理拒否されことが多くなってきている。そのため、フィールドワークやインタビュー調査などの実施は困難が予想され、主に書き言葉資料を中心に研究を行っていくことが予想される。
|