Project/Area Number |
22K13161
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 02100:Foreign language education-related
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Research Institution | University of Tsukuba (2023) Kobe University (2022) |
Principal Investigator |
WU QI 筑波大学, 人文社会系, 助教 (00933847)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 中国語教育 / 声調 / 第三声 / 第二言語習得 / 音声学 / 声質 / 発声 |
Outline of Research at the Start |
本研究は日本語母語話者による中国語第三声の習得メカニズムを解明した上で、考案した指導法の有効性を検証することを目的とする。日本語母語話者は中国語学習において、声調の習得が極めて困難であると指摘されている。その一方、生成と知覚の両面から日本語母語話者の声調習得を扱う研究は少なく、さらに実験研究の成果を教育現場への応用まで発展させたものは稀である。本研究では、特に誤用の多い第三声に着目し、日本語母語話者と中国語母語話者の生成・知覚パターンの相違を考察する。さらに、実験で得られた知見に基づき、日本語母語話者のための声調指導法を提案した上で、教育現場で実践することによりその妥当性を検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、主に学習者による中国語第三声の習得難易度を明らかにし、声調分析における新たなモデリング手法を模索した。それに加え、実践調査を通じ、考案した声調指導法の有効性に関する初期的な検証を実施した。これらの研究成果の一部はSpeech Prosodyでの発表に採用された。以下、各点について詳述する。 生成調査で収集した日本人学習者によって発音された中国語の声調を分類した。また、複数の中国語母語話者による知覚判定結果を踏まえ、生成面における日本人学習者による第三声の習得について検討した。さらに、音節数・語中位置・隣接声調が第三声の正用に与える影響を明らかにした上で、日本人学習者にとって最も困難な第三声を含む声調パターンを絞り出した。 音響データにおける量的分析において、ランダム効果を考慮したGAMMs(Generalized Additive Mixed Models)によるモデリング法の導入を試みた。この方法により、学習者と母語話者によって生成された声調の相違を詳細に比較でき、両者のピッチ曲線における、統計的に有意な差異がある時間区間を特定できるようになった。また、これまでの実験結果から得られた知見を踏まえ、有意味語と無意味語の両方を用いた小規模な追加調査を行った。 実践調査において、音の高低と上がり・下がりを可視化する方法である「Prosodic Writing」を用いた指導法を考案し、パイロット実験を行った。次年度はパイロット実験の結果と、得られた改善点を踏まえ、実験デザインなどを修正した上で、本調査を行う予定である。それに加え、画像処理技術を用いた「Prosodic Writing」の自動生成を試みる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
前年度の発音調査の実施が当初の予定より遅れたため、今年度行う予定であった聴取調査の実施数は計画より少なかった。しかしながら、来年度に実施する予定であった声調指導法に関する実践調査における予備調査を今年度に行った。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は聴取調査を完成させた上で、学問的な成果を上げられる部分を整理し、国際学会での発表と国内・国外の関連ジャーナルへの投稿を目指す。さらに、これまでの実験から得られた知見を踏まえた声調指導法を考案した上で、その有効性を検証する予定である。
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