Project/Area Number |
22K13179
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 02100:Foreign language education-related
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Research Institution | Toho College of Music |
Principal Investigator |
粕谷 麻里乃 東邦音楽大学, 音楽学部, 准教授 (50870721)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
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Keywords | 音声知覚 / 音声生成 / ドイツ語 / 第二言語習得 / 習熟度 / 弱化 / 知覚と生成 / 音響分析 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、日本語を母語とするドイツ語学習者におけるドイツ語のリズム規定に関わる「弱化」の知覚・生成の相違点を分析することで、学習者が持つ中間言語の音韻体系とその音声的実現の特徴を提示する。学習の進行に伴う知覚・生成能力の変化を観察するため、同一の実験協力者を対象として経年評価を実施し、学習者の音声面での習得過程を明らかにする。言語習得過程上の課題へとアプローチし、その成果をドイツ語教育・学習に通じる形で提示する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、ドイツ語のリズム規定に関わる「弱化」の知覚・生成の相違点を分析し、日本語を母語とするドイツ語学習者が持つ中間言語の音韻体系とその音声的実現の特徴の提示を目的とする。 令和5年度は、前年度に作成した知覚実験のための刺激音や知覚・生成実験計画書に基づき、2回目の知覚・生成実験を実施し、データを収集した。前年度と同様の研究協力者の協力により、日本語を母語とする習熟度別ドイツ語学習者と、統制群としてドイツ語母語話者を対象に調査を行った。知覚・生成実験は、1回目の調査から1年以上経過した時点で実施し、言語能力に変化が生じないよう生成・知覚実験がほぼ同時期となるよう注意した。 知覚実験においては、母音の持続時間、フォルマント周波数など様々な音響特徴量の異なるものを提示し、ドイツ語だと認識する境界値を判定した。生成実験においては、母音の基本周波数、第1・第2・第3フォルマント周波数、母音や子音の持続時間を測定し、言語リズムの測定のためPVI値やVarco値を算出した。その結果、母音長のPVI値と母音間区間長のPVI値の差は、前年度同様に、母語話者群と学習者群間で異なった。学習者は、習熟度に関わらず、ドイツ語特有の音節構造に起因する時間長の変動の獲得は難しいものの、一部上級者において、ドイツ語母語話者に近づく傾向を示した。該当の研究協力者は前年度より増加した。特に、第2・第3フォルマント周波数遷移におけるドイツ語特有の動きにおいて、それを知覚・生成できる研究協力者が一致していた。外国語学習歴や、音声教育経験の有無などを考慮し、現在も解析中である。研究成果の一部は、日本音響学会2023年秋季研究発表会、並びに日本音響学会2024年春季研究発表会において既に報告し、音声、外国語習得を専門とする研究者をはじめ、データ解析を専門とする研究者と議論を行った。併せて、査読付き学術論文も執筆中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウィルスによる渡航制限解除(令和5年4月下旬)以降、予定していた研究協力者の一部が国外へ生活拠点を移すなど、2回目のデータの収集に若干の調整が生じた。概ねデータ収集、解析は完了しているが、同一被験者を対象とした経年評価が本研究の要であり、研究遂行に影響した。
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Strategy for Future Research Activity |
渡航中の研究協力者からのデータ収集時期は既に調整済みである。令和6年度も継続的にデータ収集を行い、解析を進める。同時に、研究成果として論文にまとめていく。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)