国勢調査8分の1地域メッシュ統計の社会科学分野における利活用方法の検討
Project/Area Number |
22K13249
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 04020:Human geography-related
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
草野 邦明 群馬大学, 情報学部, 助教 (40573986)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 国勢調査8分の1地域メッシュ統計 / 高齢化 / 人口減少 / 高齢者人口集中地区 / 空間的集計問題 / 小地域 / 居住構造 |
Outline of Research at the Start |
わが国の社会分野における最大のデータベースの一つとして、国勢調査小地域統計データがあげられる。同データは、集計単位が市区町村よりも詳細な空間スケールのデータであり、様々な社会科学分野において用いられている。そして平成27年国勢調査からは8分の1地域メッシュ統計が公表され、さらに詳細な空間スケールでの分析が可能となったが、同データによる研究成果は試験的なものに留まっている。 そこで本研究では、国勢調査8分の1地域メッシュ統計を用いて、地理学、人口学および社会学において蓄積された地理空間分析の手法を適用し、従来の研究成果との比較から新たな知見を得るとともに、同データの有用性も併せて検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,これまで地理学,人口学および社会学において明らかになっている地域の事象を取り上げ,改めて,国勢調査8分の1地域メッシュ統計データによる地理空間分析を行うことで,従来の研究成果との比較から,新たな知見と空間的スケールにとらわれてない普遍的要素を明らかにする。また,同データの有用性についても併せて検証することを目指している。 令和4年度は,東京都区部を研究対象地域として選定し,125mメッシュ単位で高齢化率が50%以上を超える「高齢者人口集中地区」と,将来,高齢化率が50%以上を超える「将来的高齢者人口集中地区」のそれぞれを抽出し,その分布と特徴について分析を進めた。分析の結果,高齢者人口集中地区の分布にはパターンがみられ,さらに,同地区の住宅所有と形態には特徴がみられた。また,コーホート変化率法を援用して,「将来的高齢者集住地区」を抽出したところ,発生時期の違いと,発生時期によって同地区の特徴に差があることが明らかになった。これらの研究成果は,2件の学会発表を行っており,多くの議論をかわすと同時に,建設的な意見をいただくなど一定の評価を得ているところである。 わが国では,今後も高齢化が進展することが予測されており,それまで非大都市圏において生じていた高齢化に起因する諸問題が,大都市圏においても生じることが推察される。今日では,東京都における限界集落といった高齢者の分布に関する話題が各種メディアにおいて散見されていることからも,本研究成果がもつ意義は小さくないと考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現時点では,研究計画の通りに進むことができており,令和5年度中に学術論文を投稿する見込みもたっている。引き続き,研究計画に則り,進めていく次第である。
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Strategy for Future Research Activity |
現時点では,研究対象地域が大都市圏の一地域のみとなっているため,令和5年度は,大都市圏の他の地域ないし非大都市圏の地域を対象として,さらに,令和4年度とは異なる事象を扱いたいと考えている。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)