Project/Area Number |
22K13279
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 05020:Public law-related
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Research Institution | Dokkyo University (2023) Hokkaido University (2022) |
Principal Investigator |
谷 遼大 獨協大学, 法学部, 特任助手 (60907252)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 行政法 / 参加権 / 住民参加 / 民主的正統化 / 公権 / 手続的権利 |
Outline of Research at the Start |
「住民参加」や「市民参加」をめぐる議論は、戦後の行政法学においても一定の議論の蓄積があるとともに、その必要性も広く認められているといえる。しかしながら、この「参加権」とはどのような権利であるのか、そしていかなる法的根拠に基づいて立法化されるべき権利であるのかといった、参加権の基礎理論に関わる問題については、必ずしも明らかではない。本研究は、ドイツ法やヨーロッパ法を比較対象として、現代行政法における参加権の法的構造を明らかにしようとするものである。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、行政法における参加権について、ドイツ法やヨーロッパ法を比較対象としながら、参加権とはいったいどのような権利であるのか、いかなる法的根拠に基づいて制度化されるべき権利であるのかといった点について明らかにすることを目標としている。 2023度は、主にドイツ法やEU法を参照しつつ、参加権と民主的正統化の関係について最新の議論を確認する作業を改めて行うとともに、文献情報の収集と、ドイツ法やEU法における手続的権利及び参加権をめぐる最新の議論動向を把握することに尽力した。また、それらの研究成果を踏まえた上で、外部の研究会における研究報告を複数回実施することができており、国内の行政法・公法研究者からフィードバックを得る機会にも予想以上に多く恵まれることとなった。さらに、新型コロナウィルスの影響から実施が不透明であった海外調査についても、他の研究課題による海外渡航と併せて実施することができた。これにより、日本国内では入手困難な文献等について複数収集することができている。 他方、ドイツ・EU法における手続的権利に関する議論の検討は、当初の予定よりも若干遅れている状況にある。これらの点については、2024年度も引き続き調査・研究を継続しつつ、最終的な研究成果のとりまとめに向けた動きを本格化させていきたいと考えている。 なお、本研究課題に関連する研究成果として、2023年度はドイツの行政不服審査手続に関する論文を公表することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は、当初の予定通り、ドイツ法やEU法を参照しながら、参加権と民主的正統化の関係、手続的権利、参加権といった本研究課題の核心に関わるテーマについて、一定の調査を行うことができている。 他方で、2023年度及び2024年度には研究代表者に計2度の異動があり、研究活動を一時中断せざるを得ない期間があった。そのため、既に収集した文献の読解・検討などに十分な時間を費やすことが現時点ではできておらず、当初の見通しからすると若干の遅れがあると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度の前期については、2023年度に引き続き、外国語文献の調査に多くの時間を費やす予定である。また、後期については、当初予定していた研究報告等の機会を2022-23年度までで予定よりも多く確保することができているため、最終的な研究成果のとりまとめの作業を進めるとともに、今後どのように本研究を発展させていくのか、その構想を考えることに注力したいと考えている。
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