Project/Area Number |
22K13361
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 07010:Economic theory-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
野田 俊也 東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 講師 (70934727)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 仮想通貨 / ブロックチェーン / 制度設計 / マーケットデザイン / メカニズムデザイン / 経済学 / スマートコントラクト / マイニング / テクノロジー |
Outline of Research at the Start |
仮想通貨システムがどのようなインセンティブを与え、利害関係者がどう行動するかを理論・実証の両面から分析することで、(i) 仮想通貨システムが安定的か、(ii) 現状で安定的でないならアップデートを行うことでその弱点を克服可能か、(iii) 利害関係者たちにはアップデートを受け入れるインセンティブがあるか (iv) 総じて仮想通貨システムの登場は社会にどのような影響を与えるか を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
Bitcoinで採用されている難易度調整アルゴリズムが、マイナーがマイニング報酬の増減に敏感に反応し、ハッシュレートの供給量を変化させるような一定の環境下で不安定になることを示唆した論文である"An Economic Analysis of Difficulty Adjustment Algorithms in Proof-of-Work Blockchain Systems" は、国際学術誌であるInternational Economic Reviewからrevise and resubmitの要求を受けていたが、この改訂を済ませ、resubmit を行った。この論文については、報告書執筆時点(2024年5月頭)で審査中であり、まだ採否の連絡はない。また、上記の「一定の環境」が実際に実現しているかを実証的に調べ、我々の研究が警鐘を鳴らした事象が、決して実現可能性が低く、無視できる問題ではないことを示した "Miners' Reward Elasticity and Stability of Competing Proof-of-Work Cryptocurrencies"については、いくつかの投稿とrejectを経た後に、ブロックが確率的に到来するという現象を捨象せず、ブロック生成を確率過程とみなしたより複雑で現実に近いモデルに関する分析を論文に追加し、修正版の論文の投稿を行っている。この他、Proof-of-Work の仮想通貨における均衡における transaction fee の動学の研究や、Ethereum のブロック生成に関する市場構造の分析など、他の研究も開始し、順調に進展させている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
研究計画の段階で構想した3編の論文については、1本は高い確率で有力な学術誌に掲載が見込まれる状態となっており、もう1本についても研究そのものは完成し、レビュワーの説得を目指して改訂を行うだけの状況となっている。最後の1本についても、最終年度のうちに論文を公開、投稿できることが見込まれる。それに加え、研究計画を執筆した段階では漠然としていた新しいプロジェクト(EthereumのProof-of-Stakeの基幹部分に関する市場構造の分析)の開始にも至っているため、進展は当初の期待以上と言える。
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Strategy for Future Research Activity |
すでに概ね完成している2本の論文については、なるべく最終年度中の採択、ないしは採択の可能性が十分に高い revise and resubmit の状態とすることを目指したい。まだ草稿を公開できていない1本(Proof-of-Work のもとでの均衡における transaction fee に関する研究)については、現在までに仕上がっている理論的な分析結果の内容を早急にまとめ、最終年度中に公開し、投稿を行える状態とする。さらに、直近で開始したEthereum の Proof-of-Work の基幹部分に関する新しい研究についても、なるべく最終年度中にワーキングペーパーの公開ないしはセミナー等で研究発表ができる状態とすることを目指す。
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