Project/Area Number |
22K13383
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 07040:Economic policy-related
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
若松 美保子 東京海洋大学, 学術研究院, 准教授 (30821110)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 社会的ジレンマ / 経済実験 / 罰金 |
Outline of Research at the Start |
個人にとって望ましい行動でも、外部性によって社会全体として望ましくない均衡に至る社会的ジレンマは、社会に多くの問題を引き起こしている。一方、自主的な取り組み(自主管理)によって、こうしたジレンマを乗り越えているコミュニティが多々存在することもわかっている。本研究では、多様なステークホルダーが存在する状況で、罰金や報奨といった制度の効果がどのように変化し得るのかを明らかにしたい。経済実験を使って、制御された環境下にて、罰金や報奨といった新ルールの導入を外生的に与える場合と自主的に選択できる場合の両方で試し、制度導入におけるプロセスの違いによって新制度の効果が変わるのかを厳密に検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
個人にとって望ましい行動でも、外部性によって社会全体として望ましくない均衡に至る社会的ジレンマは、社会に多くの問題を引き起こしている。一方、自主的な取り組み(自主管理)によって、こうしたジレンマを乗り越えているコミュニティが多々存在することもわかっている。本研究では、多様なステークホル ダーが存在する状況で、罰金や報奨といった制度の効果がどのように変化し得るのかを明らかにしたい。経済実験を使って、制御された環境下にて、罰金や報奨といった新ルールの導入の効果を検証する。 社会的ジレンマを再現する経済実験として、共有資源ゲームに注目し、特に、一方的に外部不経済を受けるグループと一方的に他者に外部不経済を与えるグループの2つが同じ資源を利用している状況を考える。そうした多様性のある状況下において罰金(punishments) や報奨(rewards)等の取り決めの効果がどのように変わるのかを検証する。 本年度は、先行研究の整理を行い、最新の研究論文と、本研究において発展させるトリートメントの部分(罰金と報奨)の網羅的な調査を行った。これらの調査から実験デザインを完成させ、ラボ実験を実施した。結果からは、先行研究とは異なる罰金と奨励金の効果が明らかとなった。公共財ゲームや共有資源ゲームにおいて罰金や奨励金によって、人々の協力的な行動に誘導することがわかっていたが、本研究で実施した環境ではそのような高い効果は見られなかった。罰金や奨励金を同じ状況にある利用者同士で与え合うのではなく、一方的に外部不経済を受ける不利なグループから一方的に他者に外部不経済を与えるグループへの罰金、奨励金としたため、効果が変わったと考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度は産休・育休により研究を中断したため、昨年度までの進捗状況と同じ状況のため。
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Strategy for Future Research Activity |
モバイル実験環境の構築を進める。当初予定していたz-Tree Unleashedの実装は、所属大学では難しいことが判明したため、oTree等他のプラットフォームでの検討を進める。 また、先行研究の整理や追加の実験デザインを完成させ、モバイル環境での経済実験の実施を行っていいく。
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