Project/Area Number |
22K13404
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 07040:Economic policy-related
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
松田 絢子 関西大学, 経済学部, 准教授 (30752109)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2025: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
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Keywords | 開発経済学 / 農業経済学 / 労働経済学 / 経済史 / 農村 / 養蚕 / 地震 / 家計調査 / 昭和 |
Outline of Research at the Start |
申請者は「戦間期パネル・データを用いた家計行動の分析」という研究課題のもと、戦間期の農家を対象に行われた家計調査に関するデータベースを構築し、1927年の北丹後地震や1929年の昭和恐慌による影響を、所得・消費等の家計行動に注目して分析する。当時の農村では農業や養蚕が主要所得源の一つであったが、地震や恐慌により家計は深刻な影響を受けたと言われている。本研究では、北丹後地震や恐慌回復期おいていかなる生産行動の変化・資産変動があったのか、また、消費水準の安定化のためにいかなる方策が取られたのか、計量分析を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
申請者は昭和初期の農家を対象に行われた家計調査のデータベース化を進めている。新型コロナウィルス蔓延により、データ入力アルバイトの雇用が難航し、進捗に遅れが生じていたものの、アルバイト雇用を利用し順調に進めている。
具体的には農業経済調査簿のデータベース完了部分のうち、世帯構成員の学歴に注目し、夫婦間・子(男児・女児)・長子とそれ以外に関する、最終学歴の世代間比較を行った。その結果、夫婦の学歴は初等教育レベルでも中等教育レベルでも同程度であることが多いが、差は統計的に有意であることがわかった。また、サンプル世帯では、男児と女児、長男とその弟にほぼ均等に教育投資(進学)がなされていることが示唆された。このことは、世代間の教育格差が縮小していることを示唆している。しかし、男子は農業学校か商業学校に、女子は教師学校、看護学校、裁縫学校に通う傾向があるなど、いくつかの違いはまだ見られることがわかった。これらの分析の結果を論文にまとめ、2023年10月に国際学会East Asian Economic Associationの18th International Conventionにて発表した。
さらに、1927年3月に発生した北丹後地震の被災状況に関する部分を重点的に整理した。手書き部分を判読するのに難航したものの、熟練したアルバイトを雇用し可能な限り効率的に進め、多くの内容のデジタル化が完了した。これを用いてさらなる分析を進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前述の家計調査のデータベース化を進めて、完了した箇所から随時分析準備を進め、関連文献のレビューを行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度はデータベース化作業をさらに進める。同時に、既存研究のレビューや計量分析を進め、学会発表を行う。さらに入力が完了した箇所は計量分析を進め、論文執筆を行う。
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