Project/Area Number |
22K13459
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 07080:Business administration-related
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Research Institution | Reitaku University |
Principal Investigator |
藤野 真也 麗澤大学, 国際学部, 准教授 (40854245)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2024: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | コーポレート・ガバナンス / 倫理的意思決定 / 情報の非対称性 / 制度のすきま / エージェンシー・コスト / 国際経営 / ビジネスと人権 / 外国公務員贈賄 / 海外腐敗行為 / エージェンシー理論 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、海外腐敗行為に関して、生じる制度のすきまが、国際経営のリスク管理に与える影響について、エージェンシー理論の視点から分析する。従来の研究は多くが規範論にとどまり、先進国法令と新興国の商慣習における相違が国際経営に与える影響について十分に考察されてこなかった。最近では、海外腐敗行為を巡る制度のすきまに着目し、これが競争戦略に与える影響が実証的に明らかにされている。この成果を組織論的問題へと敷衍し、制度のすきまが生み出す情報の非対称性が国際経営における海外拠点のリスク管理効率に与える影響を分析する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、日本企業の本社と現地法人の間に存在する情報非対称性が、制度的な欠如やエージェンシー問題にどのように影響を与えるかを明らかにすることを目的としています。2023年度にベトナム、タイ、マレーシアにおいて現地法人の責任者および従業員からヒアリング調査を実施し、仮説の精緻化を進めました。また、株式会社日経リサーチの協力を得て、日本企業に勤務する10000人を対象にアンケート調査を実施し、企業ガバナンス、倫理的行動、情報共有の実態についてのデータを収集しました。 2023年6月には、日本企業の本社に対するパイロット調査を行い、企業ガバナンス、倫理的行動、情報共有の実態について初期データを収集し仮説を構築しました。8月にはベトナム、タイ、マレーシアの現地拠点に対するヒアリング調査を実施し、現地の責任者および従業員から得た情報を基に仮説を精緻化しました。2024年3月には、収集したデータを体系的に分析し、実証研究の準備を整えました。 研究の第一段階として、アンケートデータの再整理および詳細なデータ分析を行い、仮説を定量的および定性的に実証します。第二段階として、分析結果を基に報告書を作成し、学術誌への論文投稿を行います。第三段階として、2024年9月に開催される第41回ケンブリッジ国際経済犯罪シンポジウムで研究成果を報告する予定です。 これにより、本研究は、日本企業の本社と現地法人間の情報非対称性が企業ガバナンスに与える影響を明らかにし、企業の国際展開における課題解決に寄与することを引き続き目指していきます。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では、本社と現地法人の情報非対称性が、制度のすきまや海外拠点管理のエージェンシー問題にどのように影響を与えるかを明らかにすることを目的としています。 これを踏まえ、2023年6月には、株式会社日経リサーチの協力を得て、日本企業の本社に対するアンケートによるパイロット調査を実施し、初期の仮説を構築しました。このパイロット調査では、企業ガバナンス、倫理的行動、情報共有の実態についての初期データを収集し、仮説の基礎を固めました。 さらに、2023年8月には、ベトナム・タイ・マレーシアにおいて、日本企業の現地拠点に対するヒアリング調査を実施しました。このヒアリング調査では、現地の責任者および従業員から得た情報をもとに、仮説の精緻化を進めました。具体的な現地の実情や課題を把握し、仮説をより具体的で実践的なものに改良しました。 そして、2024年3月には、仮説の精緻化とデータの整理を行い、実証研究の準備を整えました。これまで収集したデータを体系的に分析し、研究の方向性を確立しました。この段階で、企業ガバナンスにおける情報非対称性の影響について、定量的および定性的に評価するための基盤が整いました。
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Strategy for Future Research Activity |
第一に、アンケートデータの再整理及びデータ分析による仮説の実証を行います。これまで収集したアンケートデータを再整理し、仮説に基づいた詳細なデータ分析を実施します。特に、海外拠点管理をめぐる情報非対称性が企業ガバナンスに与える影響について、定量的および定性的な分析を行い、仮説の実証を目指します。 第二に、実証結果についての報告内容作成と論文執筆に取り組みます。データ分析の結果をもとに、研究成果を整理し、報告書を作成します。また、報告内容を基に、学術誌への論文投稿を行います。 第三に、国際学会における報告を予定しています。具体的には、2024年9月に開催される第41回ケンブリッジ国際経済犯罪シンポジウム(41st symposium of THE CAMBRIDGE INTERNATIONAL SYMPOSIUM ON ECONOMIC CRIME)での報告を予定しています。
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