Project/Area Number |
22K13600
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 08030:Family and consumer sciences, and culture and living-related
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
外村 彩夏 東海大学, 農学部, 特任講師 (50762704)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
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Keywords | PM2.5 / 糖代謝 / 大気汚染物質 / 生活習慣病 / 食生活 |
Outline of Research at the Start |
大気汚染物質によるヒトへの健康影響は社会問題となっており、近年では、生活習慣病との関連も指摘されている。その中でもPM2.5は、気象情報で扱われるほど社会的関心が高いにも関わらず、濃度や成分組成に地域差や季節変動があることから、健康影響に関する一貫したデータを得ることが難しく、生活習慣病との関連についてはほぼ解明されていない。そこで、本研究では、一般試薬にてPM2.5の主成分を模したPM懸濁液を作製し、生活習慣病と関連の強い生体の糖代謝への影響を評価する。また、生活習慣病は食生活との関連が非常に強いことから、PM2.5成分暴露が日常的な食生活と糖代謝にどのように作用するかについて明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
大気汚染物質によるヒトへの健康影響は社会問題となっているが、近年では、我が国における重要な健康課題である生活習慣病との関連も指摘されている。大気汚染物質の中でもPM2.5は、濃度や成分組成に季節変動や地域差が存在するため、その健康被害について評価することは難しいといえる。本研究では、一般試薬にてPM2.5の主成分を模した均一な品質のPM懸濁液を作製し、生体の糖代謝への影響や日常的な食生活の違いがPM2.5成分暴露による糖代謝異常へ与える影響について評価する。本年度は、正常マウスに対し、作製したPM懸濁液を投与した際の糖代謝への影響に関する検討を行った。6ヶ月間、定期的にPM懸濁液を投与し、肝臓、脾臓、脂肪組織について重量測定を行った。その結果、肝臓および脾臓重量についてはPM懸濁液投与群とコントロール群で差はみられなかったが、脂肪組織重量についてはPM懸濁液投与群で低値を示した。一方で体重においては、両群で差はみられなかった。血液サンプルを用いた生化学検査を行った結果、腎臓疾患で値が上昇する尿素窒素値がPM懸濁液投与群で増加傾向であることがわかった。現在、臓器・組織からトータルRNAを抽出し、糖代謝や脂質代謝に関わるバイオマーカー遺伝子の発現量について解析中である。これらの結果からPM2.5が代謝系へどのように影響を与えているか検討をすすめていくとともに、発現タンパク質の解析も進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
飼育期間が6ヶ月であり、今年度のほとんどの期間を飼育に要したことと、キャンパス移動により実験を中断する期間があったため、全体の進捗が遅れてしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
生活習慣病に代表される糖尿病は、糖質の代謝系に異常をきたした状態であり、食生活によるところが大きい。次年度は、PM2.5と糖代謝異常との関連に加え、日常的な食生活との関連についても検討するため、高脂肪食摂取例および高ビタミン食摂取例について検討する。飼育期間が6ヶ月と次年度の大半を占めるため、この期間に正常マウスのサンプルの分析を同時に進め、次年度の解析についても計画通りに進めていく予定である。
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