Project/Area Number |
22K13601
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 08030:Family and consumer sciences, and culture and living-related
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Research Institution | Ishinomaki Senshu University (2023) Waseda University (2022) |
Principal Investigator |
岩浅 巧 石巻専修大学, 経営学部, 准教授 (60850774)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | 農業体験 / スポーツ / 運動 / ワーケーション / 身体活動 / メンタルヘルス / 地方創生 / 運動・スポーツ / 労働生産性 / 心の状態 / スポーツワーケーション / アグリワーケーション / 働き方改革 / 健康・労働生産性 / 音声センサ・生体センサ |
Outline of Research at the Start |
新しい生活様式に対応した働き方として「ワーケーション(Workation)」が注目されている。旅先など普段とは異なる環境で働きながら余暇活動を行う、仕事と余暇を両立させる新しい働き方である。本研究では、都市部の就労者を対象に、農業体験やスポーツの余暇活動を取り入れたワーケーションの実証実験を行い、その効果を評価する。そこで、各種のセンサ技術を用いて、身体活動、心の状態、労働生産性の観点から評価を行い、就労者の健康と労働生産性に寄与するワーケーションモデルの構築を行う。ワーケーションは「働き方改革の実現」と「地域活性化」の切り札となりうる働き方である。その普及と新たな可能性を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度における研究成果の進捗状況は,Covid-19の影響により当初の予定から1年繰り下げて23年12月に行われたスポーツと農業体験を取り入れたワーケーションに関する実証実験に集約される.都市部に勤務する就労者45人を対象に実施し,その中で10人がワーケーション参加群(WK参加群),35人が非参加群(WK非参加群)に割り付けた.WK非参加群には12月の3週間,オフィス勤務や在宅でのリモートワークによる通常勤務を行ってもらい,WK参加群は12月の2週目に山陽地方で6日間のワーケーションに参加してもらい,心理的安全性やワーク・エンゲイジメントなどの生産性関連指標,睡眠状況や身体活動量などの生体指標を収集した. この無作為化対照試験から,WK非参加群と比較してWK参加群において仕事の活力や没頭感など,働きがいや労働生産性に関連する指標,メンタルヘルス,睡眠,リラックスなどの心身の健康に関連する指標,運動習慣化に向けた行動変容に関連する指標の経時変化において,有意な改善傾向が認めら,ワーケーションが生産性や心身の健康に寄与する可能性を示唆された. さらに,ワーケーション先のワークスペースに対する環境評価を行うために,WK参加群を対象に質問紙調査と面接調査を実施した.結果,アイディアの出しやすさや景色の良さ,自然や観光地の近さによるリフレッシュのしやすさなどのニーズが高いことが明らかになった.一方で,防音性やプライバシーの確保など通常オフィスと共通するニーズも多いことが確認された. これらの知見に基づき,学会,地方自治体,企業を対象に,成果の発信とフィードバックを現在行っているところである.今後はより広範な成果の現場への還元を進め,生産性や健康に寄与するワーケーションの社会実装に努める.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
COVID-19の拡大により,調査協力者の安全等を考慮し,2022年度までは予定していた調査を見送るなどの研究実施計画の変更を行った.しかし,2023年度の5類移行後は,対象者リクルート,研究協力機関との折衝等が順調に進み,23年12月に無事に実証研究を完遂した. 現在,学会発表や,地方自治体や企業に向けて,研究成果の発信を積極的に行っているところであるが,ワーケーションの社会実装に向けては,さらなる情報発信と,各現場ニーズや課題の吸い上げが必要であるため,「当初の計画以上」の進捗とまでは言えないため,「おおむね順調」と判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
研究結果について,質問票やデバイス等から取得したデータに関する統計解析は既に完了している。24年度は,実施済みの面接調査の結果などの定性的データを整理する必要がある。そして,一連の研究成果を統合し,ワーケーションの社会実装に向けた資料・手順を記したドキュメントとしてまとめ,企業や自治体向けに情報発信を行う予定である。
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