Project/Area Number |
22K13611
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 08030:Family and consumer sciences, and culture and living-related
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Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
古田 歩 県立広島大学, 地域創生学部, 助教 (40826541)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
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Keywords | 真空包装 / 組織観察 / 魚 / おいしさ |
Outline of Research at the Start |
魚肉の加熱による部位・魚種ごとの変化や特徴を,おいしさを決定づける要因であるテクスチャーや呈味成分,組織構造の視点から解析することで,おいしさの特性を把握することと,テクスチャーの発現機構を解明することを目的として, ①加熱による魚肉の組織構造変化機構の解析 ②真空調理による魚肉のおいしさ特性の把握と,組織構造変化機構の解析 を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は,真空包装後の加熱がマダイ肉のテクスチャー,タンパク質特性および呈味特性に及ぼす影響を明らかにすることを目的として,真空包装なし(真空なし)あるいはあり(真空度99.9%,60秒間,真空あり)に分けた試料について,85℃および63℃で加熱後,水分含量測定,テクスチャー解析,DSC測定,筋繊維の観察,および呈味成分測定(核酸関連物質および遊離アミノ酸)を行った。 その結果,水分含量は,生試料と比較して,真空あり・63℃加熱では有意差が認められなかったものの,他の条件では有意に減少した。テクスチャー解析では,かたさ,もろさは真空包装の有無および加熱条件いずれの影響も受けなかったものの,凝集性および付着性は一部で有意差が認められた。サンプル厚は,真空なし・63℃加熱と比較して,他の条件で収縮した。DSC測定において,アクチンは真空包装の有無にかかわらず85℃では変性が完了していたものの,63℃では未変性部分が残存していた。また,筋線維の観察をSEMにより行ったところ,いずれの加熱条件においても,真空なしと比較して真空ありでは筋線維束間の間隙領域が少なく,密な構造をとっていた。一方,魚の主要な呈味成分である核酸関連物質および遊離アミノについて分析した値を階層的クラスター解析に供したところ,主に真空包装の有無によって特徴づけられた。 以上のことから,マダイ肉を真空包装後に加熱することによるテクスチャー変化には,加熱によるタンパク質の熱変性と真空包装による物理的圧迫が複合的に関与していると推察され,このことが,真空包装による水分保持効果にも影響していると推察された。加えて,真空包装によって,呈味成分変化にも影響を及ぼす可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度の研究課題について,おおむね実験を遂行できたことから,2とした。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度の研究課題も,当初計画のとおり実験を遂行する。
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