Project/Area Number |
22K13621
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 08030:Family and consumer sciences, and culture and living-related
|
Research Institution | Nishikyushu University |
Principal Investigator |
斎木 まど香 (日野まど香) 西九州大学, 健康栄養学部, 准教授 (90341552)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
|
Keywords | 抗菌 / ワビシ / 抗菌物質の抽出 / 植物抽出液の評価 / 微生物 / 廃棄物利用 |
Outline of Research at the Start |
申請者の勤務する大学のある神埼市では、地元の特産であるワビシで町おこしをしようとしている。しかしながら、ワビシは味に大きな特徴もないことから、食べ物として利用するには限界がある。そこで、申請者はワビシ外皮の新たな機能性を見出すことを目的に、廃棄されていたワビシ外皮の抗菌性について明らかにするための研究を行う。初年度はワビシ外皮からの効果的な抽出法の確立を行い、二年目はワビシ外皮に含まれるポリフェノールの抗菌活性について明らかにする。さらに、最終年度は、ワビシ外皮抽出液やポリフェノールが実際に使用可能か、食品および化粧品を用いて検討を行う。
|
Outline of Annual Research Achievements |
昨年の実験から、加圧蒸気抽出がクリークから採取されたワビシの抗菌物質を抽出するのに、最も優れていることが明らかとなったので、加圧蒸気抽出液の抗菌効果について詳細に調べた。菌を摂取した液体培地に0.78 mg/ml~50 mg/mlの加圧蒸気抽出液を入れ、生育抑制試験を行った結果、サルモネラ菌、緑膿菌、黄色ブドウ球菌は 1日培養時の最小発育阻止濃度(以下、MIC)と3日培養時のMICは変化がなかったが、セレウス菌は1日培養時のMICは12.5 mg/mlで3日培養時は50 mg/mlで、菌によっては低濃度では長時間、菌の増殖を抑えることができないことがわかった。次に食塩の抗菌効果に与える影響について調べた結果、4菌種すべて3%食塩を添加することで、MICが下がっていた。特に、セレウス菌は無添加時はMICが50 mg/mlであったのが、6.25 mg/mlまで下がり、食塩の効果が最も強く表れた。さらに、加圧蒸気抽出液の問題として、にごりが生じることが昨年わかっていたので、ろ過を行っても抗菌効果が減少しないか確認を行った。その結果、4菌種すべてにおいて、ろ過を行っても抗菌効果の強さは変化しないことが明らかとなった。最後に、実用化を目指して冷凍・解凍が抗菌効果に与える影響について調べた。その結果、セレウス菌とサルモネラ菌は抗菌効果が弱まっていた。ただし、この結果については、条件を見直し、再度検討する予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
クリークに自生している菱が、外来生物や環境の影響によりここ数年収穫できておらず、実験の試料を、栽培している水田の菱に切り替えなくてはならなくなったため、遅れが生じている。クリークの菱は未熟な時に収穫するが、水田の菱は熟してから収穫する。そのため、抗菌効果に差が生じることもあるため、また、最初から抗菌効果について実験をする必要があり、ポリフェノールの実験まで行うことができなかった。
|
Strategy for Future Research Activity |
まず、水田の菱の加圧蒸気抽出液の抗菌効果について明らかとする。また、実用化を目指し、より抗菌効果が強くでる条件について探索する。さらに、冷凍が抗菌効果に与える影響についても、再度検討していく予定である。 計画当初はポリフェノールが抗菌物質の正体ではないかと考えていたが、配糖体が原因物質である可能性もでてきたので、ポリフェノールの抗菌効果について詳細に検討することは辞めて、原因物質の特定を試みる。その他の実験は、計画通りに実施していく。
|