Project/Area Number |
22K13626
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 09010:Education-related
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
久米 祐子 九州大学, 人間環境学研究院, 学術研究員 (80925793)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 学校のバリアフリー化 / 学校避難所 / 学校設置交付金 / 三位一体の改革 / 熊本地震被災 / 学校概念の変化 / インクルーシブ教育 / 学校設置基準法改正 |
Outline of Research at the Start |
2016年の熊本地震の時に、被災した地元熊本の障害者団体と内閣府の障害者政策委員会に参画している中央の障害者団体とのネットワークによって学校避難所が運営され、文部科学省に報告され時の情報を収集する。 熊本ヒューマンネットワーク(熊本の障害者団体)の内閣府の障害者政策委員会に参画していた熊本の障害者団体から内閣府の障害者政策委員会のメンバーに聞き取りも実施する。熊本ヒューマンネットワークの機関誌の収集を行う。 それによって、学校設置基準法等学校教育法が改訂された経緯を分析する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、2016年4月の熊本地震災害を契機に、学校校舎・設備に関する国庫負担金を1/3から約2/3へ補助率を増やされた経緯を解明するものである。 近年の20年間だけを見ても、2011年の東北大震災、広島豪雨、2016年4月の熊本地震災害等、地震災害・豪雨災害そして2020年からの新型コロナ感染拡大と「災害」があいついでいる。特に、2011年の東北大震災は、マグニチュード7の地震による直接的被害及び 大津波・原子力発電所の爆発事故を誘発した大規模災害であった。その際、避難所指定されていた小・中学校自体が崩壊するなどの義務教育諸学校の校舎施設被害とそこで教育を受けている児童・生徒への被害も甚大であった1。 それにもかかわらず、当時の義務教育諸学校の校舎及び施設への国庫負担補助率は1/3に留まり、避難してきた地域住民の中の高齢者・乳幼児をもつ親・障害児者などの社会的弱者に必要なバリアフリー化された避難所ともなる校舎及び施設のバリアフリー化や避難所として必要な冷暖房設備などを設置することは、大震災で被害を受けた地方自治体には困難であった2。 ところが、東北大震災と比べると被害県が熊本県・大分県の2県を中心とした2016年4月の熊本地震後に、学校校舎・設備の国庫負担補助率を1/3から約2/3へ増額された3。被害の規模が、大規模だった東北大震災の時には、同国庫負担補助率は1/3のままであったのに、被害が2県だった熊本地震後に約2/3へ増額された背景及び経緯は、まだ研究の途次についていない状況にある。 そこで、本研究は2016年4月の熊本地震後に、学校校舎・設備の国庫負担補助率を1/3から約2/3へ増額された背景及び経緯を一部解明した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初は、2016年4月の熊本地震被災の当地の障害者団体の動きと、その支援をうけた熊本県知事選挙で知事となった人物の公約などを中心に調べることで、避難所としての学校施設が注目されて、義務教育諸学校の校舎及び施設への国庫負担補助率が2/3となった経過を明らかにする予定だった。 しかし、調べていくうちに、2016年当時の総理大臣が震災後1週間で熊本に来ており、当時の教育再生実行会議をとおして熊本県知事と総理大臣との親密な関係があったことが明らかになってきた。また、2016年4月は、障害者差別解消法実施の年にあたっており、それとの関係も吟味しなくてはならないことが判明したので、これらを解明する必要が出てきた。
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Strategy for Future Research Activity |
2016年当時の教育再生実行会議をとおして熊本県知事と総理大臣との親密な関係があったことが明らかになってきた。また、2016年4月は、障害者差別解消法実施の年にあたっており、それとの関係も吟味しなくてはならないことが判明したので、これらを解明することにする。さらに、障害者差別解消法は国土交通省でも、合理的配慮(エレベーターやスロープなど)をめぐって、議論されていたので、国土交通省の委員会や国会審議も調べることとする。
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