Project/Area Number |
22K13657
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 09020:Sociology of education-related
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
今井 聖 琉球大学, 教育学部, 講師 (40907515)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 法務教官 / 少年院 / 矯正教育 / 専門職 / 専門性 / 職業的社会化 / 非行少年 / 少年矯正 / 子ども観 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、法務教官に求められてきた/求められている専門性の内実を解明する。法務省の専門職員である法務教官は、様々なディシプリンの学問的知見を土台とする専門的知識や技術を要する職種とされてきた。だが、その専門性の具体的な内実を学術的に解き明かそうとすることはこれまで試みられてこなかった。こうした現状認識のもと、本研究は法務教官による教育的実践やその歴史を、社会状況の変化との関係を踏まえて描き出すことを試みる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、法務教官に求められてきた・求められている専門性の内容を具体的に解明するため、(1)法務教官たちは非行少年の処遇・教育にいかに取り組んでいるのか、(2)法務教官に求められる役割・知識・技術の変化は、法務教官という職業やその担い手たちの実践のあり方をどのように規定してきたのか、これらの学術的問いを設定した。 2023年度には、法務教官の専門性に関してこれまで国内でおこなわれてきた議論を整理した(国外でも刑務官の専門性論などは蓄積されているため、検討を加えた)。統計的な変化や言説上の変化に着目して議論を整理し、その成果の一部は、「法務教官専門職論の展開可能性」という題目で日本犯罪社会学会で発表した。そもそも「法務教官の専門性」は法務教官をはじめとする矯正関係者たちによって様々に論じられてきたテーマであり、新井(1996)以降、法務教官の専門性は、①行動観察の専門性、②集団管理の専門性、③個別面接・指導の専門性によって構成されるものと捉えうるとされてきたが、そうした法務教官の専門性についての定式化は、専門性の内実というよりも職務内容を要約的に表現したものである。以上を踏まえて、本報告では、制度論的なアプローチ、相互行為分析アプローチ、エスノメソドロジー的分析アプローチの3つの研究方針を提示した。 また2023年度には、特定の少年院で5名の法務教官へのインタビュー調査を実施することができた。2024年度には、データ分析の方向性を定めるとともに、さらなる調査を展開予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究では、関係機関の協力を得てインタビュー調査を実施することを主な方法としている。ただし、対象の性質上、インタビュー調査の実施に至るまでには、倫理的配慮のみならず、データの取得・保管・使用にかかる協定が必要となる。施設選定や協定の取結びには当初想定を超えた準備時間が必要となっているため、当初予定よりも、やや遅れた研究遂行状況となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究推進方策において、基本的な方針に変更はないが、調査を実施できる施設数・インタビュー対象者数が当初よりも少なくなる可能性がある。調査実施方法を再検討するなかで、可能な限り充実したサンプル数を得られるために、施設ごとの調査協力者を多くすることを検討している。また研究取りまとめ時期を当初予定よりも遅くすることで、調査の充実度合いを高めることを検討している。
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