Project/Area Number |
22K13686
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 09030:Childhood and nursery/pre-school education-related
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Research Institution | Shikoku University Junior College |
Principal Investigator |
姫田 知子 四国大学短期大学部, その他部局等, 准教授 (30612056)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 子育て支援 / 支援ニーズ / 援助要請意図 / 支援指標 / ポジティブサポート / ネガティブサポート |
Outline of Research at the Start |
近年の子育て環境の変化に伴い,多様なニーズに対応した支援の充実が求められている。そこで本研究では,子どもの月齢に応じたきめ細かな支援ニーズとそれに対するネガティブ/ポジティブサポートをインターネット調査により抽出し,支援指標を作成する(研究1)。また,インタビュー調査により出産後の母親の行動傾向を明らかにし,どのような場所や行事が支援の「仕掛け」になり得るのか検討する(研究2)。 以上より,支援者のネガティブサポートにより母親が傷付くリスクが減少するとともに,支援に対する抵抗感が高い人や無関心な人へもアプローチが可能になり,子育て家庭への予防的支援の一助になることが期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,初産婦に焦点を当て,子どもの月齢に応じたきめ細かな支援ニーズとそれに対するネガティブ/ポジティブサポートを抽出することにより,近年の子育て環境の変化に伴う多様なニーズに対応した支援方法の提案を目的としている。 本年度は,昨年度実施したインターネット調査の結果をまとめ,論文化するとともに,月齢ごとの悩みやポジティブ/ネガティブサポートに関する自由記述について分析をすすめた(研究協力者は0~1歳までの各月齢について、初産婦の母親100人ずつであり,調査実施後,余剰分も含め1300人以上の回答が回収されている)。 分析の結果,子どもの月齢に応じて悩みの種類が変化すること,共通点と相違点が明らかになった。また,周囲からのネガティブ/ポジティブサポートに関しては,以下のことが示唆された。①配偶者などのパートナーからは感謝やねぎらいの言葉を嬉しく感じる一方で、家事や育児の偏りや無神経な言葉に負担感を持つこと。②家族(実父母や義父母)からは体調や生活に対する気遣い,ポジティブな評価は嬉しく感じる一方で,育児への手出し・口出し,過干渉などには不快感を持つこと。③専門家からは労りの言葉や具体的助言は嬉しく感じるが,無神経な発言などには敏感であること。これらの結果から,初産婦が安心して子育てをするためには,母親の援助要請意図に関わらず,周囲がそれぞれの立場を認識し,自身のサポートがネガティブになっていないか立ち返りつつ,ポジティブサポートを意識した支援の提供が大切であることが示唆された。 今後,上記について整理したうえで成果発表を行いながら,初産婦への具体的支援方法について検討したいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は,インターネット調査の量的研究結果をもとに学会発表を行うとともに論文化に向けて準備を進めた。また,月齢ごとの周囲からのネガティブ/ポジティブサポートについて分析を進めたが,学会等において成果発表までは至らなかった。 さらに, 1歳以下の子どもを持つ初産婦の外出動機付けについて整理する予定となっていたが,自由記述の分析を中心に行っていたことにより,取り組むことができなかった。今後,分析の成果発表とともに,計画的にインタビュー等を行い,研究を進めたい。
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Strategy for Future Research Activity |
令和6年度は,以下のことを進める予定である。 初産婦を対象に個別もしくはグループでのインタビュー調査を行い,普段の生活スタイルや支援ニーズについて調査することで,支援の仕掛けになりうる場所や行事の抽出を行う。なお,研究協力機関を通じて依頼をする予定となっているが,少子化が著しく,研究協力機関だけでは同意を得られる対象者の確保が難しい状況も想定される。その場合,調査会社に依頼を実施し,ZOOM等でのインタビューに切り替えることも検討している。 さらに,研究成果をまとめ,学会発表および論文化に向けて準備を進める。
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