Project/Area Number |
22K13712
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 09040:Education on school subjects and primary/secondary education-related
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
澤口 哲弥 神奈川大学, 国際日本学部, 教授 (50894193)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 国語科CR / 授業メソッド / 高等学校 / 社会への接続 / 自主教材の開発 / 国語科CR / クリティカル・リーディング / 国語教育 / 対話 / クリティカル・リテラシー |
Outline of Research at the Start |
本研究は、国語科の授業で文章を読むことが、社会を意識し社会に参画する学びとなっていないのではないかという問題意識から、その実態を明らかにし、改善の方法としての読むことの指導理論「国語科CRメソッド(国語科クリティカル・リーディングの理論をベースとした読むことの授業メソッド)」を開発するものである。研究は、高校生を対象とし、現場の先生の協力を得て遂行する。研究成果は授業での活用を想定したハンドブックとして発行し、その普及を図る。
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Outline of Annual Research Achievements |
国語科CRメソッドの指導理論を精緻化するとともに、メソッドによる授業を実施し、その成果と課題を検証した。また、国語科CRメソッドガイドブック(仮称)に掲載する自主教材の開発にかかる活動も具体化させた。 指導理論については、マクロ・アプローチ、ミクロ・アプローチ、インタラクティブ・アプローチの三つのアプローチからつくる授業について理論化し、指導方略としての新しい指導案(国語科CR授業構想マップ)を提案するなど、具体的な授業の構築方法についても示した。 検証のための授業は2024年1月に三重県の公立高等学校で1週間実施した。小説テクストを教材としミクロ・アプローチの検証を主な目的とした実践を行った。位置づけとしては国語科CRメソッドの指導理論の最終的な確認の授業であった。 自主教材開発は、既存の教科書教材ではないテクストを選び出し、国語科CRメソッドに基づく学習指導案を提案する企画であるが、研究協力者との協働によって検討を重ね、詩・小説・評論について選定、学習指導案の素案をまとめることができた。それぞれのテクストの原文については著作権者の掲載許諾をとり、ガイドブックへの掲載の準備も進めた。 上記のうち、理論構築、および授業調査については、全国大学国語教育学会(第144回・島根大会、第145回・信州大会)において口頭発表をした。また成果と課題は、神奈川大学心理・教育研究論集(第54号、第55号)等にまとめた。研究の遂行に当たっては研究協力者との定期的なミーティングを対面で行い(6月、8月、12月、3月)、理論の定着、軌道修正を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究の遂行には、各年度の始めにそれぞれの年度の計画表を作成し、研究協力者と共有しているが、今年度もほぼその計画通りに遂行することができた。ただし、2024年の10月には国語科CRメソッドガイドブック(仮称)を冊子として印刷して頒布予定であるが、この原稿の執筆については予定よりやや遅れている。ただ、学会での発表(全国大学国語教育学会)や紀要への投稿(神奈川大学心理・教育研究論集)で研究の進捗をまとめていること、また自主教材の原稿執筆はおおむね順調であることなどから、次年度前半には挽回できると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、6月、8月に研究協力者とのミーティングを行い、自主教材集の内容の検討、ガイドブックの原稿の検討を行う。8月下旬に入稿予定。また、完成したガイドブックを携え、10月開催の全国大学国語教育学会(第147回)で研究協力者の教諭4名とともにラウンドテーブルに参加、発表し、成果と課題を報告する。ガイドブックは関係団体等に頒布し、一層の理論の普及に努める。このほか、2024年1月に実施した授業調査の報告を5月に開催の全国大学国語教育学会(第146回)で口頭発表する予定である。 これらの遂行に関しては、綿密かつ具体的な計画を2023年度末に策定しており(2024年3月のミーティング時に提案、協議済み)着実な研究の遂行の道筋を作っている。
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