国際的な人権教育モデルの探求 -日米英の大学における比較研究を基に-
Project/Area Number |
22K13721
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 09050:Tertiary education-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高松 美能 (高橋 美能) 東北大学, 高度教養教育・学生支援機構, 准教授 (60574168)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | 差別 / 普遍的な概念 / 個別具体的な人権課題 / 人権教育 / 日本 / 米国 / 英国 / 国際的人権教育モデル |
Outline of Research at the Start |
グローバル社会の中で、言語・文化の多様な人々が共生するために、人権を柱に据えることが重要である。高等教育においても、人権の知識と人権感覚を身に付け、自身の人権だけでなく、他者の人権を尊重する姿勢を育成する『人権教育』が注目されている。 本研究では、高等教育の中でも特に大学における人権教育に着目し、日本の大学における人権教育の実態を調査し特徴を明らかにしたうえで、米英の大学での人権教育の理論と実践をどのように融合させることができるのか、を考える。そして、日米英の大学での人権教育の実践についての比較・分析を行ったうえで、『国際的な人権教育の枠組みとプログラム』を提示することを目標としている。
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Outline of Annual Research Achievements |
【本研究の目的】 日本の人権教育の実態を批判的に分析し、米英の先進的な実践を参考にしながら、普遍性と個別性の両側面を持つ学際的な人権教育プログラムを創出することである。本研究では、米英の先進的な実践から知見を得て、日本への援用を検討するものである。2023年度は、本目的を達成するために、米国の大学院生向け人権学位プログラムの聞き取り調査を行った。また、日本の大学で人権の歴史研究を行っている研究者を訪問し、日本の人権教育の発展について聞き取りを行った。その結果、日本は差別を中心とした人権問題に対する意識、歴史があり、教育の中でも差別問題といった視点で人権教育が進められてきた経緯がある。対して、米国の人権教育の実践が普遍的・個別具体的なアプローチで進められており、日常的に人権意識が高いことも確認された。調査研究で得られた結果を基に、日米の人権教育の相違性を分析し、学際的な人権教育の創出に向けたガイドラインを検討することが今後の課題として残された。
【研究実施計画】 本研究の2023年度計画は、米国の大学での調査研究を実施することであり、予定通り進めることができた。具体的にはサンフランシスコを訪問し、①サンフランシスコ大学で人権の学位プログラムの立ち上げに関わった教員への聞き取り、②世界人権宣言のアクティビティを開発しているNGOを訪問・聞き取り、③サンフランシスコ大学での人権の授業の見学、および担当教員への聞き取りを行った。2023年度は米国の人権教育の実践を中心に、人権教育を実践するうえでの米国の課題と実践に関して、詳しく情報収集を行うことができた。来年度は、英国の人権教育の調査研究を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度は、以下の3点を中心に日米英の人権教育の比較研究を進めた。 1.米国での調査:本研究課題である米国の大学で人権教育の授業見学と聞き取り調査を行った。具体的には、ヒューマンライツの大学院生向け学位プログラムを提供しているサンフランシスコ大学で、学位プログラムの立ち上げに関わった教員への聞き取り調査を行い、米国での人権教育の動向、発展状況等について話を聞いた。また、サンフランシスコで、世界人権宣言を題材とするアクティビティを開発しているNGOの代表の方を訪問し、人権教育の実践方法と実際の参加者の学びについて聞き取りを行った。さらに、サンフランシスコ大学で実践される「人権教育」を見学し、授業の進め方、学生の学びについて記録を取り、これまでの調査結果との比較、分析を行った。 2.日本の大学で人権の研究を行う教員への聞き取り調査:人権の歴史研究を行っている教員を訪問し、研究内容に関する聞き取りを行った。日本の人権の歴史、発展経緯に関して日本の動向を詳しく聞き取り、米英との人権の捉え方の違いとその理由を確認した。 3. 研究成果のまとめ:2023年度の研究成果として、日本人権教育研究学会の紀要で「米国・英国の大学における人権教育の取り組み」というタイトルの論文にまとめた。2023年度の研究で明らかになった点としては、日本の人権教育が差別をなくそうという視点で、特定の地域的な人権課題を取り上げる傾向があることである。対して、米国の人権教育では人権の歴史や、普遍的な人権の概念を学んだあと、特定の人権課題を取り上げるといった流れで進められており、普遍的・個別具体的なアプローチで進められていることが分かった。また米国では、人権という名称で単独の学位プログラムが提供されており、日常生活の中で人権に対する意識が高いことも、意識の違いという点で確認された。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度までは計画通り研究が進められており、2024年度は英国の大学で人権教育に関する聞き取り調査を行う予定である。また、2023年度までの研究成果をより深く分析し、本研究の目的である「普遍性と個別性の両側面を持つ学際的な人権教育プログラムの創出」に向けて、研究を深めていく予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(15 results)