Association between beliefs about the utility of positive emotions and the choice of strategies to regulate the emotions of others.
Project/Area Number |
22K13807
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 10010:Social psychology-related
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Research Institution | Konan University |
Principal Investigator |
野崎 優樹 甲南大学, 文学部, 講師 (50801396)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 情動調整 / 感情 / コミュニケーション |
Outline of Research at the Start |
悲しみや不安を経験している人に対し,私たちはしばしば,その相手の情動を調整することを試みる。情動を調整する方略には多様なものがあるが,私たちは常に受け手にとって効果的な方略を選択できるわけではない。本研究は,適切な方略選択を阻害する要因は何か?という問いに取り組むため,近年の情動研究で注目を集める「情動に関する信念」に着目する。そして,ポジティブ情動の有用性を高く評価しすぎることが,再評価に代表される相手のネガティブ情動を積極的に緩和しようとする方略の選択と結びつき,結果として,相手のネガティブ情動が強い場合には効果的に働かない方略の選択となる可能性を検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,近年の情動研究で注目を集める「情動に関する信念」に着目し、ポジティブ情動の有用性の評価と,他者の情動を調整する方略選択の関係を検討することである。本年度は,調査の実施と結果の取りまとめを中心に行った。 調査内容としては,「ネガティブな情動を感じた出来事とその時の気持ち」を示した文章が参加者に提示され,この人のネガティブ情動を和らげるために,「気晴らし」と「再評価」のどちらの方略を選択するかを参加者が決定した。この時に,参加者に呈示される文章について,ネガティブな情動を比較的強く感じているものと,比較的弱く感じているものの2種類を用意し,このネガティブ情動の強度に応じて方略選択が変わるかを検討した。さらに,参加者は「情動に関する信念」を測定する質問項目に回答し,この個人差との関連についても検討を行った。また,別の調査として,文脈に応じて設定されるポジティブな情動およびネガティブな情動の有用性に対する信念が,怒り調整に対してどのように寄与するのかを検討する調査も行い,結果の取りまとめを行った。 得られた結果に関して,感情心理学に関する代表的な国際学会である2023 Society for Affective Science Annual Conferenceで研究発表を行い,情動調整に関する最先端の研究について情報収集を行うとともに,他の参加者からの有益なフィードバックを得た。加えて,論文執筆を行い,国際誌に投稿を行った。 さらに,計算論モデリングを目的とした調査の実施に向けて,必要な文献をレビューすることで,最新の研究動向の把握を行った。また,予備的なデータを収集し,必要な統計ソフトを用いながら,データ解析を行うことで,次の研究実施に向けた準備を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
調査や結果の議論を進めることができ,また研究成果の公表について学会発表や国際誌における論文投稿の形で進展があったため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も調査で取得したデータ解析を進めたり,新規に調査を実施したりすることで,情動に関する信念と他者の情動を調整する方略選択との関係を検討する予定である。その際に「ポジティブ情動に関する信念」は個人差の分散がそこまで大きくなかったことから,「ネガティブ情動に関する信念」も含めてデータ解析や調査を実施する。そして,得られた結果について学会発表を行うとともに,国際誌での論文発表を目指すことを計画している。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)