方略的知識の獲得が実行機能に及ぼす役割とその発達過程
Project/Area Number |
22K13811
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 10020:Educational psychology-related
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
柳岡 開地 大阪教育大学, 教育学部, 講師 (00938376)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2026: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 実行機能 / 方略的知識 / 児童 / 学習 / 発達 |
Outline of Research at the Start |
私たちの1日を振り返ると, 長期的もしくは短期的な目標を設定し, それらに向けて活動することに大半を費やしている。その過程で, 目標の達成から逸脱する思考や行動を何度も制御しなければならない。こうした心の制御メカニズムは, リスクテイク行動, 抑うつ, 就業, 学習活動など, 子どもの社会生活に影響力を持つことから, 社会的な注目も高まってきている。 本研究課題では, 人間の心の制御メカニズムが数多の経験を通していかに作り上げられるか, を根源的な問いとする。具体的に, 経験に伴う知識の蓄積という観点から, 心の制御メカニズムが個人内でいかに変容するかという謎に迫る。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では「経験に伴い獲得された知識が実行機能の個人内の変容を支える」という可能性を検証することを目的とする。具体的には、「目標に向けて自らの思考と行動をどのように制御するのか」という方略的知識が学習されることに焦点をあて、 初年度では方略的知識の発達差の検証という観点から成人および児童を対象としたオンライン実験を進めた。 その結果、 児童でも成人と同様に方略的知識を転移させられることが示された。具体的には、 特定の実行機能課題 (例: AX-CPT課題)を繰り返し実施した直後に、 異なる刺激を用いた同課題に対して方略的知識を転移させられることを確認できた。こうした知見は、実行機能が方略的知識の学習によって一部支えられていることを支持する知見と言える。しかし、その転移の範囲には限界があることも同時に明らかとなった。先行研究では同じ認知制御方略が用いられている想定されている異なる実行機能課題 (例: 手がかり切り替え課題) への転移は見られなかった。このことから、ある課題を繰り返すことで、 複数の課題に共通するような方略的知識を獲得できているわけではなく、単一の課題にのみ通用する方略的知識を獲得していることが示唆された。こうした知見は成人そして児童ともにあてはまるものであった。これらは、実行機能がいかに形成されていくのかを知識や文脈という観点から見直すことに寄与する知見と言える。以上をまとめ、国際学術誌に論文を投稿している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究プロジェクトは、 ブリストル大学・エクセター大学・京都大学との共同研究であり、 研究を進めるために一月強に1回ほどミーティングを実施してきた。こうした共同研究者との議論を通して、 成人及び児童を対象にオンライン実験を実施することができた。そして、 その成果をまとめ国際学術誌に投稿するまでに至った。こうした進捗は、 当初の計画通りであり、 同様のペースで今後もプロジェクトを進めていきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度の成果を国際学術誌に掲載まで至らせるとともに、国際学会でも発表する予定である。また、成人と児童が本当に単一の課題にのみにしか通用しないような方略的知識を獲得しているのかを追求するために、異なる課題「間」で方略的知識の転移が起こる条件を探る実験を実施する。また、本プロジェクトをさらに拡張していくために、更なる研究費の獲得を目指す。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Cultures crossing: The power of habit in delaying gratification.2022
Author(s)
Yanaoka, K , Michaelson, L. E , Guild, R. M , Dostart, G , Yonehiro, J , Saito, S , Munakata, Y
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Journal Title
Psychological Science
Volume: 33
Issue: 7
Pages: 1172-1181
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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