Project/Area Number |
22K13848
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 10030:Clinical psychology-related
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Research Institution | Tohoku Gakuin University |
Principal Investigator |
臼倉 瞳 東北学院大学, 人間科学部, 講師 (20869250)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 情動の柔軟性 / 感情表現の柔軟性 / 尺度作成 / 予備調査 / トラウマ / メンタルヘルス |
Outline of Research at the Start |
トラウマ体験後も心の健康を維持し、社会適応を実現するために役立つ能力として「情動の柔軟性」(状況に応じて感情を表現したり抑制したりする能力)に着目し、18歳以上を対象に、(1) 情動の柔軟性尺度の日本語版を作成し、信頼性・妥当性を検討した上で、(2) 様々な心理社会的適応との関連メカニズムを解明するとともに、(3) 4時点の縦断データに基づき、情動の柔軟性がトラウマ体験後の心の健康の変化パターンに及ぼす影響を検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
トラウマ体験後のメンタルヘルスの回復に寄与する要因として海外で注目されている「Expressive flexibility」(情動の柔軟性/感情表現の柔軟性)に着目し、適応に果たす役割を実証的に検討する。 2023年度は、9月に、2022年度に行った予備調査(研究1-1)の結果について日本心理学会第87回大会にてポスター発表を行った。また、同月に情動の柔軟性(感情表現の柔軟性)に関するレビュー論文を執筆し、東北学院大学教養学部論集第193巻に掲載された。 2024年1月に、予備調査に基づき感情表現の柔軟性尺度を作成し、信頼性・妥当性を検討することを目的とした調査を実施した(研究1-2)。調査対象者は、Webアンケートツールに登録している全国の大学生(18~25歳)1,000名であり、回答に不備の可能性があるデータを除外するなどし、615名の回答を分析対象とした。先行研究と同様に、「強調能力」因子の下に「ポジティブ感情の強調能力」「ネガティブ感情の強調能力」の2因子を、「抑制能力」因子の下に「ポジティブ感情の抑制能力」「ネガティブ感情の抑制能力」の2因子を想定したモデルを作成して分析を行い、感情表現の柔軟性尺度について2次元構造・16項目からなる尺度として捉えることが妥当であると結論付けた。クロンバックのα係数を算出し、上位2因子および下位4因子の内的整合性を確認済みである。現在、基準関連妥当性を確認するために、同時実施した既存の心理測定尺度との相関を検討すべく解析を実施中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
初年度の遅れと尺度作成の手続きの見直しによって、およそ1年分当初の研究計画から遅れが生じている。そのため、研究計画を修正し、2022年度に実施を計画していた内容は全て2023年度に実施することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、当初2023年度に実施を計画していた研究2(適応指標との関連の検討)および研究3(トラウマ体験後のメンタルヘルスの変化パターンに及ぼす影響の検討)を実施するために、倫理申請手続きを完了させた上で、これら2つの研究を実施する。特に研究3は縦断調査を予定しているが、当初計画していた2年間ではなく1年間に短縮することで、補助事業期間内での調査実施完了を目指す。
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