Project/Area Number |
22K14016
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 13040:Biophysics, chemical physics and soft matter physics-related
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
深井 洋佑 国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, 研究員 (10845176)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | クロマチン / 一分子観察 / ヒストン修飾 / 生物物理学 |
Outline of Research at the Start |
化学修飾依存的なヌクレオソーム間の相互作用がクロマチン構造形成に重要な役割を果たすという視点が広く認められていること、高分子物理学的な視点が大規模構造の理解に重要であると考えられることを踏まえ、研究代表者らは、ヌクレオソーム修飾のパターンを自在に制御した長鎖クロマチンの再構成系を初めて構築した。本研究では、この再構成クロマチンの様々な条件での一分子観察を通して、修飾パターン依存的な構造・動態の変化や力学的特性・修飾の変化による非平衡ダイナミクスを明らかにすることを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
細胞内での大規模なクロマチン構造変化とヌクレオソーム修飾との関係を再構成的に探るため、ヌクレオソーム修飾パターンを制御することのできる96ヌクレオソーム(96mer)をin vitro再構成し、特徴づけるための手法を構築している。特に、相互作用の物理的基礎づけが比較的容易なH4リシンアセチル化ヌクレオソームのパターンや溶液塩濃度に依存して、長鎖クロマチンの構造・機能がどのように変化するか調べようとしている。 まず、一分子観察によって96merのうち半数がH4リシンアセチル化されたヌクレオソームの端点分布を測定し、KCl 150mM存在化では平均端点距離がアセチル化ヌクレオソームの密度に依存するものの、そのパターンには依存しないという示唆を得た。また原子間力顕微鏡で96merの大きさの測定を行い、この結果とコンシステントな結果を得ている。さらに実験と粗視化クロマチンモデル(1CPN・バネビーズモデル)との定量的な比較を行い、少なくとも現在得られている12mer/96merの実験データを再現するモデルパラメータが存在しない、という示唆を得ていることから、実験とモデルの比較方法について検討中である。 加えて、ヌクレオソーム間の接触確率(コンタクトマップ)を測定することを目指して、ヌクレオソーム間のリンカーDNAがバーコード配列を持つサンプルを再構成した。このサンプルを用いて、12merのコンタクトマップをシークエンスを用いた手法により特徴付けることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究対象をメチル化ヒストンより解釈が容易であると考えられるアセチル化修飾ヒストンへと変更し、一分子観察で有意な端点分布の差が見られなかったことから、パターンに依存してクロマチンの接触確率に反映される内部構造に差があるのか、という問いをたてた。この問いに答えるために、リンカーDNAのバーコード配列によってヒストンポジショニング配列を用いた再構成クロマチンのコンタクトマップを測定することのできる実験系を初めて構築することができた。現在12merでの接触確率の測定に成功しており、96merでの測定を行って結果を論文として出版することを計画している状況である。 以上の点から、当初計画の変更はあったが、当初目的に向けての研究は概ね順調に進んでいる状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
再構成した96merクロマチンに対してコンタクトマップ実験を行い、ヌクレオソーム修飾のパターンに依存したヌクレオソーム接触確率を明らかにする。加えて、酵素EcoGIIによるアデニンメチル化によってパターンに依存したクロマチンアクセシビリティを明らかにする。また、12merクロマチンの一分子観察によって塩濃度・ヒストン修飾に依存した拡散挙動を測定し、実験結果を再現するモデルについて検討する。これらの結果をまとめ、論文として出版することを計画している。 加えて、より解析を容易にするために、完全な96merを精製する手法についても検討を行うとともに、再構成クロマチンのクライオ電子顕微鏡を用いた観察を目指す。対象をアセチル化ヌクレオソームからH3K9me3修飾ヌクレオソームへ広げ、結合タンパク質存在下・核抽出液中での構造を調べることができる実験系の確立を目指す。
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