Cosmic-ray acceleration and neutrino emission in black-hole accretion flows
Project/Area Number |
22K14028
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 15010:Theoretical studies related to particle-, nuclear-, cosmic ray and astro-physics
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
木村 成生 東北大学, 学際科学フロンティア研究所, 助教 (20865795)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2026: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2025: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | ブラックホール / 活動銀河核 / 宇宙線 / 宇宙ニュートリノ / 宇宙ガンマ線 / ブラックホール降着流 / 電波銀河 / 活動銀河核ジェット / 粒子加速 / 天体ニュートリノ |
Outline of Research at the Start |
宇宙線はほぼ光速で地上へと降り注ぐ高エネルギーの荷電粒子であり、その生成機構と起源天体は未解明である。宇宙線起源天体の同定に有用な天体ニュートリノも2012年に検出されたが、その起源天体も未知である。これまでのデータと整合的である候補天体として活動銀河核の降着流が考えられているが、そこでの宇宙線生成過程はよくわかっていない。本研究では、磁気流体シミュレーションとテスト粒子シミュレーションを組み合わせる手法により、降着流での宇宙線生成過程を解明する。その後、降着流からのニュートリノ信号を予言し、実験・観測データとの関係を議論することで降着流がニュートリノ起源天体かどうかを明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
今年度はブラックホール降着流での宇宙線加速現象に関する数値計算を進めつつ、降着流で生じる高エネルギー放射のモデル構築を行った。 高温降着流での宇宙線加速現象に関するシミュレーションでは高解像度の乱流場を磁気流体計算により用意し、動的な乱流場中で多数の宇宙線粒子の軌道を計算し、エネルギーの変化と空間拡散係数を調べることで宇宙線粒子の実空間と運動量空間での振る舞いを調べた。その結果、宇宙線粒子は実空間と運動量空間の両方で拡散的に振る舞い、その拡散係数は過去の研究で見られた依存性と異なる依存性であることがわかった。解像度や乱流場の時間発展の設定を変更しながら宇宙線粒子の振る舞いを調べた結果、解像度と動的乱流場の両方が寄与していることがわかった。 上記の結果は短い間のテスト粒子計算で得られた結果である。宇宙線粒子の数値計算コードの並列計算をより効率化して高速化する方法に気づき、テスト計算で5倍程度高速化できることを確認した。改良したコードで計算を行えば、数倍程度長時間の粒子の運動を追うことができるようになる。 また、磁場が弱いセイファート銀河の高温コロナからハドロンシナリオで放射されるガンマ線強度とニュートリノ強度を計算し、NGC4945、Circinus Galaxy、NGC4151 からのニュートリノ放射やMeVガンマ線放射は近い将来のガンマ線観測衛星やニュートリノ実験で検出可能であることがわかった。 加えて、磁場が強い電波銀河の降着流での宇宙線加速とそれによるジェットへの質量注入過程とジェットからの放射をモデル化し、近傍の電波銀河M87の多波長放射説明することに成功した。 さらに、活動銀河核の降着円盤の中に恒星質量ブラックホールが埋もれていた場合に生じる高エネルギー放射に関して考察し、宇宙MeVガンマ線背景放射や宇宙ニュートリノ背景放射に寄与する可能性を議論した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
降着流での非熱的な高エネルギー放射に関して、セイファート銀河に関しては近傍の天体のコロナからの放射を考慮したものと、降着円盤に埋もれたブラックホールからの放射を考慮したものの2本の論文を出版することができている。高温降着流での宇宙線加速シミュレーションに関しても、磁気流体計算は完了し、テスト粒子計算の初期成果も出はじめている。コードの改良も進んでおり、近いうちに論文化の目処が立つと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
まず、低光度活動銀河核で見られる磁場の弱い高温降着流での宇宙線加速シミュレーションに関して、テスト粒子計算を様々な状況で網羅的に行うことで、時期乱流場中での宇宙線粒子の振る舞いを理解し、論文として出版する。次に、セイファート銀河などで見られる降着率の高い系へと状況設定を変更してシミュレーションを行う。その後、テスト粒子計算コードを一般相対論的な効果を取り入れて拡張し、強磁場降着流での宇宙線加速現象のシミュレーションを行いたい。
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Report
(2 results)
Research Products
(44 results)