Project/Area Number |
22K14068
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 16010:Astronomy-related
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
渡邉 瑛里 山形大学, 理学部, プロジェクト研究員 (90895476)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2026: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | X線 / パルサー星雲 / X線天文学 / 中性子星 |
Outline of Research at the Start |
冬の星座「おうし座」にあるカニ星雲は、電子などの粒子が大変効率良く加速されている現場となっています。その速さは光の速さに迫るほどです。そのような効率の良い加速は一体どのように起こっているのでしょう。これは宇宙物理学上の大問題です。そして私たちは最近になり、その大問題に迫るための素晴らしい手段を手にしました。2021年12月に打ち上げられた最新のX線偏光観測衛星IXPEです。この研究ではIXPEを使い、さらに過去のX線天文衛星のデータも合わせて使うことで、カニ星雲内の磁場や粒子などが空間的にどのように存在するのかを導き出し、効率の良い粒子加速を解き明かすための糸口を見つけ出す予定です。
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Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は、【研究目的】の(1)に取り取り組み、その途中までを完了した。 具体的には【研究計画・方法】に記載した通り(A)のIXPE衛星のデータとChandra衛星のデータを用いたX線偏光解析手法の確立を主に行なった。解析の手法確立手段自体はさまざまなテストを経て研究計画の1,2,3,4とは内容が変化したが、理想的な観測データを手にした場合を想定した時の手法を確立出来、さらにその手法を使うには、どのような統計量を持ったデータである必要があるか、どのような領域の取り方をしたデータであれば良いかなどの付随条件も明らかにできた。手段自体が変化したことにより、【研究計画・方法】(A)と一概には比較はできないものの、おおむね3の項目までの計画が完了している状態にある。今年度確立した手法については、現在論文執筆中であり、2023年度中の投稿を目指している。 また、確立した手法で解析を行うための前段階として、IXPE衛星で観測されたカニパルサーおよびカニ星雲、ベラパルサーおよびベラ星雲のデータをIXPE衛星の国際的なデータ解析チームに加わる事で実際に偏光解析した。この結果、論文の作成に主要な貢献をしたTier-I オーサーとしてそれぞれの論文著者とし名を連ねることができた上、IXPE衛星の持っている特性や偏光解析時の注意点などの知識も得ることができた。これは、実際のIXPE衛星のデータを本年度確立した手法によって解析する時に必要不可欠な知識である。これにより今年度確立した手法でIXPE衛星のデータを解析するための下地が整った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
【研究計画・方法】に記載した(A)1~3までを1.5年目までに済ませる計画であったので、予定通りの進度であり、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度で確立した手法は、理想的なデータを元にした方法であるため、実際のデータを解析するためにはバックグラウンドの取り扱い等の課題がある。2023年度はこれを調整し、【研究計画・方法】の4にあたる、実際のデータに対して確立した手法を使う事をめざしたい。また、IXPE衛星の日本チームの他のメンバーや理論研究者と協力し、【研究計画・方法】(c)を達成させるための前段階として、パルサー星雲内の磁場構造や乱流構造、粒子のエネルギー分布の議論を活発に交わし、理論研究者の論文にも貢献を果たす事で知識を深めたい。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)