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階層構造を持つ天体構成粒子塊の強度獲得過程に関する実験的研究

Research Project

Project/Area Number 22K14089
Research Category

Grant-in-Aid for Early-Career Scientists

Allocation TypeMulti-year Fund
Review Section Basic Section 17010:Space and planetary sciences-related
Research InstitutionOsaka Sangyo University

Principal Investigator

大村 知美  大阪産業大学, 全学教育機構, 講師 (10879894)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2026-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Keywords粉体 / 階層構造 / 圧密挙動 / 引張強度 / 圧密 / 微惑星
Outline of Research at the Start

微惑星が,粒子(一次粒子)の凝集体(二次粒子)が集合したような階層構造をなす粒子塊として集積した場合に,自己重力による圧密のみを受けたあとの粒子構造及び強度を推定するための実験的研究を行う.
具体的には階層構造ダスト塊の圧密・引張試験を通して階層構造を持つ粒子塊の圧力に対する応答と,それに伴う強度の変化を調べる.一次粒子・二次粒子の特性が異なるサンプルによる実験や,圧密に伴って起こる構成粒子の状態の変化の観察から,粒子塊物性に影響を及ぼすパラメータについても明らかにする.

Outline of Annual Research Achievements

今年度は,前年度に引き続き粒子(一次粒子)の凝集体(二次粒子)が集合した階層構造を持つダスト塊(階層構造ダスト塊)の圧密実験およびダスト塊構成二次粒子の強度測定を行うと共に,X線CTスキャンによるダスト塊内部の観察を行った.また,ダスト塊の変形度と強度の関係を調べるための引張強度測定に着手した.
前年度までの結果より,ダスト塊変形の主要なメカニズムは二次粒子の破壊であることが示唆されていた.今年度,同一二次粒子で作成した,充填率(圧密度)の異なる複数種類の試料内部をX線CTスキャンで観察したところ,充填率の増加(圧密の進行)と共に二次粒子の輪郭が失われ,全体が均質な構造に変化してゆく様子が確認された.また,サンプル断面像の輝度値のばらつきの減少から,この様子を定量的にも評価できることがわかった.
ダスト塊の引張強度については,ある程度以上の強度を持つサンプルについては,ブラジリアンテストによる測定が有用であることが確認できた.均質サンプルについては,充填率の増加と共に引張強度が増加するのを確認できた.階層構造の影響については議論できるほどのデータが集まっていない.測定手法は一応確立したといえるが,サンプル成形時に内部にひび割れが生じてしまう場合があり,その場合は正しい測定値が得られないことから,サンプル成形方法に改善の余地がある.また,強度が小さく,容器から出してペレットとして取り扱うことが難しいようなサンプルにはこの手法は使えないことから,併用する他の測定手法も検討する必要がある.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

今年度までに,ダスト塊変形挙動と二次粒子強度の関係を明らかにできた.また,内部観察手法が確立されたため,今後はそれらのデータを使ってダスト塊の変形・強度獲得メカニズムの解明を進める予定である.また,測定手法確立までの課題は残っているが,ダスト塊の引張強度の測定にも着手した.
現在の進捗状況は,研究開始時の計画で当初二年目にまでに進める予定であった内容からは若干遅れているが,令和4年度から令和5年度にかけて,産前産後休暇および育児休業の取得に伴い11ヶ月間研究を中断していたことを考慮すると,現時点で研究はおおむね順調に進展しているといえる.

Strategy for Future Research Activity

ダスト塊の圧密挙動および内部観察手法が確立され,強度の弱いサンプルを除けば引張強度測定も可能となったので,各手法でのデータ収集を進める.また,弱いサンプルの引張強度測定手法について検討する.得られたデータの分析から,(1)ダスト塊の経験した最大圧力とサンプルの引張強度の関係,(2)ダスト塊が階層構造を持つことが強度に及ぼす影響,(3)ダスト塊の変形及び強度獲得のメカニズムを明らかにする.
得られた知見を基に,階層構造粒子塊の強度獲得過程に関するモデルを構築する.また,そのモデルを応用し,微惑星や小天体構成粒子塊の物性の推定や,隕石などの粒子構造の解釈を行う.得られた結果は都度とりまとめ,成果の発表を行う.

Report

(2 results)
  • 2023 Research-status Report
  • 2022 Research-status Report
  • Research Products

    (2 results)

All 2024 2022

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] 天体構成粒子塊の階層構造が強度獲得過程に及ぼす影響:実験による評価2024

    • Author(s)
      大村知美,桂木洋光,豊田優佳里
    • Organizer
      日本地球惑星科学連合2024年大会
    • Related Report
      2023 Research-status Report
  • [Presentation] 階層構造を持つ天体構成粒子塊の圧密挙動に関する実験的研究2022

    • Author(s)
      大村知美,桂木洋光
    • Organizer
      日本惑星科学会秋季講演会
    • Related Report
      2022 Research-status Report

URL: 

Published: 2022-04-19   Modified: 2024-12-25  

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