Project/Area Number |
22K14103
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 17030:Human geosciences-related
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Research Institution | National Institute of Polar Research (2023) Kitami Institute of Technology (2022) |
Principal Investigator |
佐藤 和敏 国立極地研究所, 国際極域・地球環境研究推進センター, 助教 (60771946)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
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Keywords | 北極 / 南極 / データ同化 / 防災 / PANSYレーダー / 大気レーダー / ドローン |
Outline of Research at the Start |
天気予報の精度を向上させるためには、天気予報の計算で用いる大気の初期状態を正確にする必要があり、世界中で取得された観測データが使用されている。とりわけ、ヘリウムを充填したゴム気球に気象観測機器を取り付けたラジオゾンデ観測は、天気予報精度の向上に大きく貢献しているが、ヘリウムの減産に伴う高コスト化や使い捨て機材により環境負荷が大きい問題点があり、持続可能な代替観測システムを導入する局面に差し掛かっている。そこで本研究では、再利用可能で環境負荷が小さいドローンや大気レーダーによる気象観測に着目し、天気予報の精度向上に有用である気象観測システムを特定する。
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Outline of Annual Research Achievements |
海洋研究開発機構で独自に開発されたデータ同化システムや大気大循環予報モデルを使用し、両極域(南極・北極)で取得した大気鉛直観測データが天気予報の初期時刻に使用する大気場(初期値)の再現性や予報精度に与える影響を調べる予報可能性研究を実施した。 南極の観測データに関する研究では、2022年11月から2023年3月に南極観測船「しらせ」で取得した気象観測データに関する数値実験を行った。「しらせ」の気象データを組み込んだ場合と組み込まなかった場合のアンサンブル(再)解析データを作成し、それぞれのデータを初期値とした予報実験の結果を比較したところ、観測データを組み込むことで5日以上の予報の精度が向上する結果を得た。再解析データと観測データの比較から、数値予報に使用する基本変数(気温、湿度など)に少し誤差が見られており、観測データを組み込むことで初期値が改善し、数値予報の精度が向上したことが示唆される。一方、極域から中緯度における数時間から季節スケールの気象予測の精度向上を目指すプロジェクト(極域予測プロジェクト:PPP)により2022年5月から8月に実施された集中観測に着目し、数値予報に使用されていない南極昭和基地大型大気レーダー(PANSYレーダー)の風速データを組み込むことでさらに予報精度が向上するのか調査するために数値実験を実施した。 北極の観測データに関する研究では、ドイツの砕氷船「Polarstern」により海氷上での通年観測で取得された高層気象観測データに着目し、気象観測データを組み込んだ場合と組み込まない場合の数値実験を行った。また、データ同化実験用の観測データを取得するため、2023年8月から2023年10月に観測船「みらい」へ乗船し、船上に設置した気象観測機器による連続気象観測やドローンによる鉛直気象観測を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2年目の研究では、1年目に南極圏で取得した観測データに関する研究成果を英語でまとめ、査読付き国際誌で出版された(Sato and Inoue 2023, GRL)。これらの研究成果については、プレスリリースを行った(EurekAlert!: 2023年12月5日)。また、北極圏の研究については、2023年の北極航海で取得した観測データに関する研究成果を英語でまとめ、査読付き国際誌へ投稿した。 データ同化実験に関しては、両極の気象観測データに着目した数値実験を実施し、解析に必要なデータセットを作成して解析を開始した。また、2023年8月から2023年10月に観測船「みらい」で再利用可能な気象観測器やドローンによる気象観測を実施し、再利用可能な観測器により取得された高層気象観測データが北半球中緯度の天気予報の精度に影響しているのか議論するために必要な観測データを取得することができた。 以上の研究成果から、進捗状況は順調である。
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Strategy for Future Research Activity |
3年目の研究でも両極の高層気象観測データを用いた数値実験を実施する。南極圏での気象観測の影響を調べるため、主に観測船「しらせ」や南極の昭和基地に設置されているPANSYレーダーの観測データに着目した数値実験を実施する。観測船「しらせ」では、2022年11月から2023年3月に時間分解能が高い連続高層気象観測が実施されており、この観測データを使用する。PANSYレーダーによる観測データについては、特に極域予測プロジェクトにより集中観測が実施された2022年5月から8月に着目し、PANSYレーダーと既存の気象観測や追加の気象観測との影響を比較する。北極の観測については、主に観測船で取得した観測データや既に作成した再解析データを使用した解析を中心に実施する。 これらの研究成果を英語でまとめ、査読付き国際誌へ投稿する。
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Report
(2 results)
Research Products
(13 results)