Development of geothermal resource exploration technology with low environmental impact using remote sensing
Project/Area Number |
22K14105
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 17030:Human geosciences-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
久保 大樹 京都大学, 工学研究科, 助教 (90758393)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
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Keywords | 地熱資源探査 / リモートセンシング / スペクトルカメラ / ラドン探査 / HISUI / 地熱資源 / 衛星画像 / ハイパースペクトル / マルチスペクトル / ラドン |
Outline of Research at the Start |
地熱発電は今後の活用が期待される重要な新エネルギーのひとつであるが,日本国内の利用率は世界的に見て低いレベルにある。その主な原因としては,地熱資源量や周辺環境への影響を評価するための時間的・価格的コストの大きさが挙げられ,特にその大部分を占めるボーリング調査費用を減らすことが課題となる。本研究では,低コストかつ幅広い現場に適用が可能な人工衛星リモートセンシング解析による地熱流体パスの検出と,地表での物理・化学探査技術の統合によって,効率的かつ効果的な掘削調査ポイントを検出する技術の開発を行う。これによって地熱発電に向けた調査コストの削減と,地熱資源の活用促進を目指すものである。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は,当初の計画通り秋田県湯沢市下の岱地域でのラドン測定を実施した。地域の地熱開発関連企業の協力のもと,7箇所に最大2 m程度の計測井を設置したが,天候不良のため5箇所のみでの計測となった。測定値は,先行研究であるインドネシアや並行して実施されている北海道地熱地域での時間変化とは異なるパターンが示され,最大で1200 Bq/m3程度と低濃度であった。また,衛星画像解析として,HISUIによって取得されているハイパースペクトル画像を用いた解析を実施した。先行研究で有効性が確かめられている植生ストレス指標「VIBS」を適用したところ,地熱資源開発が進んでいる南部の上の岱地域では断層構造と対応した高VIBS値の分布が示されたのに対し,下の岱地域は全体的に数値が低い結果となった。これらの結果を統合すると対象地域である下の岱地域は地熱ポテンシャルが低いと判断されるが,過去のNEDOによる大深度ボーリング調査では噴気が認められており,現在も温泉・蒸気の噴出が続いている。このことから対象地域は高い地熱ポテンシャルを有するも,表層地質の影響によって地表に地熱兆候が現れづらい「Hidden geothermal system」を形成している可能性が考えられる。これは地質断面図や測定の際に採取した土壌・岩石サンプルの分析結果からも示唆される。また新たな試みとして,マルチスペクトルカメラを利用した植生活性度や土壌成分の簡易測定についての検証試験を実施した。屋外撮影と人工太陽照明を用いた屋内撮影の比較を行い,補正係数の検証と画像解析プログラムの作成を行い,代表的な植生指数であるNDVIの計算に利用できることを確かめた。来年度は,衛星画像解析結果に基づいて新規にラドン測定ポイントの追加を行い,スペクトルカメラを用いた現地植生の分析などを実施する計画である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り,秋田県湯沢市下の岱地域での現地調査を実施することができた。現地の地熱開発企業の協力を得ることができたため,現在も深部より温泉のくみ上げを行っているNEDO調査井の近傍や,過去に蒸気の噴出が確認されている用地など,有用な調査ポイントの設定と,情報の収集を行うことが可能となった。また,2024年度の追加調査についても,掘削装置を導入しての調査について先方から提案を受けており,当初の予定を大幅に上回る規模の調査を実施できる見込みである。これらの調査結果は,国内で報告の少ないHidden geothermal system(HGS)についての貴重な事例研究となりうる。 リモートセンシング解析については,2023年12月に新たに公開されたHISUIのハイパースペクトル画像が調査対象地域の直上をカバーしており,これを用いた解析を実施することができた。HISUIのデータは2024年3月29日より一時的に公開停止となっているため,該当期間にデータを取得・解析できたことは,研究の進捗に大きく貢献している。 新たに導入を行ったマルチスペクトルカメラについても,他の研究課題で実施していた解析結果の応用が可能となり,関連する発表や情報収集の機会を幅広く得ることができた。以上のことから,当初の計画以上に進行していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度にも引き続き秋田県湯沢市下の岱地域での現地調査を実施予定である。本年度と同じ1 m程度の調査井による測定に加え,現地企業からの提案で掘削装置を導入した5 m以上の調査井の設置も計画している。本年度の調査により,地表付近の調査では検出できなかった地熱兆候を捉えることが期待できる。また,関連研究室が実施している上の岱地域での地磁気-地電流探査による比抵抗モデルとの統合や,他のプロジェクトで実施している北海道登別地域でのラドン探査を含めた統合的な地熱ポテンシャル評価との比較も進めており,より多角的な地熱資源評価手法への発展を目指す。 衛星リモートセンシングについては,当初計画していたHISUIデータを用いた植生ストレス指標の解析を完了することができたが,来年度にはプローブ型分光光度計やスペクトルカメラを用いた現地植生のスペクトル測定を行い,画像解析結果の検証を実施する予定である。また,地形解析によるリニアメント分析なども行い,より広域的な地質構造との比較を行うことで,顕著な地熱兆候が確認できる上の岱地域との地熱系の違いについて明らかにすることを目指す。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)