精密形状の自動直接創成を実現するCAM-CNC統合ダイレクトFJPシステムの開発
Project/Area Number |
22K14160
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 18020:Manufacturing and production engineering-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大和 駿太郎 京都大学, 工学研究科, 特定助教 (00908486)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
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Keywords | 送り速度計画 / 時間依存プロセス / FJP / CAM / 基底関数 / CNC / 送り速度スケジューリング |
Outline of Research at the Start |
レーザや流体ジェットを援用した近年の先進的な加工技術の多くは「時間依存プロセス」であり,非時間依存プロセスである切削加工とは本質的に大きく異なる.この点を強く認識し,時間依存プロセスのための新しい原理に基づく生産支援システム及び学術的な枠組みを早急に構築していく必要がある.本研究では,特に流体ジェット研磨(FJP)を対象とし,時間依存プロセスのための新たな工程設計アルゴリズムを提案するとともに,CAM-CNC統合型FJPシステム構築する.これにより,目標形状入力から機械がリアルタイムに時間依存プロセスの工程設計・制御を行い,精密形状を直接創成する革新的知能化システムを実現する.
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Outline of Annual Research Achievements |
FJPプロセスにおいて,最終的な研磨形状は,プロセス影響関数(PIF:単位時間当たりの材料除去フットプリント)と,各工具パス点での滞留時間密度(=送り速度の逆数)の畳み込み積分によって決定される.そのため,研磨形状を精密に制御するには,同定したPIFに基づき逆畳み込み積分(=逆問題)を解いて送り速度を計画することが必要である.しかし,一般的にこの逆問題は計算コストが高く,最終目標を実現するためには,より高速なアルゴリズムが必要である. 本年度は,1つの直線パスを設計する単純な2次元問題あるいはそれに帰着可能な3次元形状を対象に,機械の最大速度・加速度制約の範囲内で,所望の形状を得る送り速度を高速に最適設計する基礎理論を構築した.具体的には,計画する滞留時間密度プロファイルをB-splineなどで基底関数表現することでPIFと基底関数を組み合わせたプロセス基底関数(PBF)を新たに定義し,PBFを用いて逆問題を解くことを提案した.この方法により,計算速度が劇的に向上することが判明した.さらに,基底関数形状を制御することで最大速度・加速度などの機械制約を考慮した精緻な送り速度計画を実現し,計算速度だけでなく,最終的な形状精度も従来手法と比較して大幅に向上できることを,シミュレーションおよび実験によって確認した.併せて,提案アルゴリズムをコントローラ内部に実装・統合可能な知能化FJPテストベンチの構造・システム設計を行い,製作を進めている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
最終的なCAM-CNC統合ダイレクトFJPシステムの実現に向けて,その基盤となる高速かつ精緻な送り速度計画手法の開発に成功した.そのため,順調に進展しているといえる.
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度は,1つの直線パスを設計する2次元問題あるいはそれに帰着可能な3次元形状問題において新たな送り計画手法を提案し,その有効性を実証した.しかし,自由曲面形状の3次元問題においては,複数パスを同時に考慮して送り速度を最適化しなければならない.提案手法は3次元問題にも容易に拡張可能であるが,同時に考慮するパス点が増大すると計算コストが激増するため,提案手法を単純に拡張しただけでは十分ではない可能性がある(それでも,従来手法よりは劇的に計算負荷を低減可能であると予想される).そこで,PBFを用いた逆問題に加えて,3次元問題において更なる高速計算を実現する,新たな送り速度計画アルゴリズムの提案と有効性の実証を推進する.また,FJPテストスタンドの開発も引き続き進めていく.
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)