Project/Area Number |
22K14210
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 20020:Robotics and intelligent system-related
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
陳 暁帥 弘前大学, 理工学研究科, 准教授 (40812277)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 手術支援システム / 複合現実(MR) / 臓器変形シミュレーション |
Outline of Research at the Start |
腎腫瘍が外に飛び出していない完全埋没型腎腫瘍は術中の腫瘍同定が困難である.本研究では,完全埋没型腎腫瘍の摘出手術を対象として,手術と同時に実時間動力学シミュレーションを実行し,術中に手術器具と腎臓の接触によって発生する腎臓の変形を求め,術中腫瘍位置を算出する.また,複合現実技術を用いて算出した腫瘍の位置を術者に提示する.この手術支援システムによって完全埋没型腎腫瘍の術中位置の精度の高い同定が可能となり,手術における腫瘍切除時間の短縮と出血量の低減に寄与することが期待される.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,完全埋没型腎腫瘍の腎部分切除手術を対象として,術中の腫瘍位置を動力学シミュレーションで推定し,その情報を術者が直感的に理解しやすい形で提示する腹腔鏡下腎部分切除手術支援システムを確立することである.昨年度ではMR技術を用いて推定した腎臓などの変形を術者に提示するシステムの確立が概ねにできた.今年度は以下の研究を実施した. 1.システムの実用化に向けて,内視鏡画像と腎臓モデルを重畳表示するためのリアルタイム自動位置合わせ手法を提案した.臓器周囲の特徴点(マーカー)を基準点として,実空間の内視鏡画像と仮想空間の3Dモデルを位置合わせする.また,提案手法の精度を検証するために,重畳表示画面上の現実空間と仮想空間との誤差を評価した. 2.柔軟樹脂模型等を用いて実際の変形を測定する.実験結果とシミュレーションから得られる変形推定値を比較し,その精度を検証した. 3.完全埋没型腎腫瘍の腎部分切除手術では術中に腫瘍の情報を取得するために超音波プローブによる術中超音波検査が行われる.この超音波検査で得られた患部のエコー画像を元に,内視鏡画像と腎臓モデルとの重畳表示を補正することで,術中の操作に伴って動く腫瘍位置を推定する精度が上がると考えられる.この手法を実現するために,まず検証用のエコー画像上で腫瘍部と腎臓部の区別がつく腎臓模型を作成する方法を確定した.また,エコーで撮った腫瘍の形状は淡い2次元的な画像かつ局所的でしか描画できない.術者が臓器と腫瘍の位置関係をより直感的に体感できるように,エコー画像から仮想空間上に計測した腫瘍3Dモデルを再現し,腫瘍位置を重畳表示により提示するMRシステムの雛形を構築した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
R5年度で予定した「2.豚の腎臓や柔軟樹脂模型等を用いて実際の変形を測定する.実験結果とシミュレーションから得られる変形推定値を比較し,その精度を検証する.3.内視鏡のスクリーンと変形した臓器の3Dモデルとの重畳表示ではズレが生じているため,重畳表示の精度向上の手法を考案する.」を実施した.一方,予定した「1.完全埋没型腎腫瘍の腎部分切除手術で必要な鈍的剥離,鋭的剥離,縫合などの一連の動作を動力学シミュレーションで再現する.」については,研究協力の泌尿器科の医師と相談したところ,実用化の面で優先度が低いため,方向を修正した.代わりに,完全埋没型腎腫瘍の腎部分切除手術中によく使われるエコー画像の利用を考案した. 以上により,研究はおおむねに順調に進展していると評価する.
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題の今後の推進方策について,以下のように計画している。 1.内視鏡のスクリーンと変形した臓器の3Dモデルとの重畳表示精度のさらなる向上手法を考案する. 2.超音波画像から仮想空間上に計測した腫瘍3Dモデルを再現した.今年度より,生成されたモデルの精度を向上するために画像解析法を考案し,内視鏡の映像に推定した腎腫瘍の位置を重畳表示する.
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