パンタグラフと慣性ロータを用いた転がりロボットの回転・跳躍・歩行動作の実現
Project/Area Number |
22K14230
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 20020:Robotics and intelligent system-related
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Research Institution | Kagoshima National College of Technology |
Principal Investigator |
瀬戸山 康之 鹿児島工業高等専門学校, 電子制御工学科, 准教授 (60780963)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
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Keywords | 慣性ロータ / パンタグラフ / リアクションホイール / 転がり移動 / 移動ロボット |
Outline of Research at the Start |
慣性ロータで駆動する転がりロボットにおいて、移動ロボット本体を目標位置に制御すると慣性ロータに角運動量が残留する問題が生じる。そのため、慣性ロータに残留する角運動量を減少させることが必要になる。本研究では、慣性ロータに蓄えられる運動エネルギーを利用し、残留角運動量の問題を解決する制御法を提案する。そして、慣性ロータとパンタグラフを用いた新しい移動機構を開発し、転がりロボットの回転・跳躍・歩行動作を実現する。
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Outline of Annual Research Achievements |
令和5年度は,令和4年度に試作したパンタグラフ式伸縮脚を用いた転がり移動の実施可能性の検証を目標として以下の研究を行った. 1).側面にパンタグラフ式伸縮脚を2基取り付けた転がりロボットの試作と動作試験を行った.転がりロボット本体側面に垂直に取り付けられたモータの回転軸にパンタグラフを取り付け, 転がりロボット本体の外径よりもパンタグラフの最小幅が小さく,最大幅を大きくなるように設計した.また,糸とバネによりパンタグラフを伸縮させる機構を提案し,パンタグラフの伸縮により転がりロボット本体の回転の固定と解除を行うことができることを確認した.以上の研究成果については,令和6年3月に開催された日本機械学会九州支部第55回学生員卒業研究発表講演会で発表を行った. 2).試作したパンタグラフ式伸縮脚を用いた転がり移動の実施可能性を検証した。令和4年度に提案した制御法を用いることで,リアクションホイールのアンローディングを行いながら転がり移動が可能であることを確認した. 3).リアクションホイールを用いた転がり移動におけるアンローディングの問題について,空気抵抗の影響について考察した.空気抵抗がない場合,リアクションホイールの静止角度を考慮しなければ,フィードバック制御で転がりロボット本体を目標姿勢に制御し,そのときにリアクションホイールの回転を止めることができることを数値シミュレーションにより確認した.空気抵抗がある場合,転がりロボットは目標姿勢に対して定常誤差を残して静止し,リアクションホイールに一定の角速度が残ることを明らかにした.以上の研究成果については,令和6年5月に開催予定のロボティクス・メカトロニクス講演会2024 in Utsunomiya で発表を行う予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和5年度はパンタグラフ式伸縮脚を用いた転がり移動の実施可能性の検証を目標としていた.転がり移動を行うためには,転がりロボット本体を固定する機構が必要であったが,令和4年度に試作したパンタグラフ式伸縮脚を用いることで実現が可能であることを示すことができた.また,試作したパンタグラフ式伸縮脚は,パンタグラフの伸縮動作と,転がりロボットの回転軸周りの回転動作を同時に行うことができる機構となっているため,令和6年度に行う予定の旋回・跳躍・歩行動作の実現を可能とした機体となっている.旋回動作については,パンタグラフ式伸縮脚を用いて進行方向を変えることができることを確認したが,リアクションホイールの回転トルクが十分ではなく,旋回角度に制限がある.次年度は,リアクションホイールの材質や駆動モータを変更し,十分な回転トルクを出せるように改良を行うことで,目的の動作を実現可能であると考えている.よって,令和5年度はおおむね目標通りに研究を遂行することができたと言える.
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策 令和5年度に試作した装置をもとにして,令和6年度は以下を目標として研究を行っていく. 1).転がりロボットを回転移動させるために,内蔵するリアクションホイールが十分な回転トルクを発生させることのできるように改良する. 2).試作した転がりロボットを対象に,リアクションホイールの駆動モータに加える電圧と転がりロボット本体の移動距離の関係を明らかにし,転がり移動ロボットを任意の位置に制御する方法について検証する. 3).試作したパンタグラフ式伸縮脚を用いた旋回・跳躍・歩行動作が可能であるかを検証する.
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)