高周波インダクタのための渦電流と寄生容量を考慮した非線形低次元モデルの開発
Project/Area Number |
22K14237
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 21010:Power engineering-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
比留間 真悟 京都大学, 工学研究科, 助教 (90909847)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | モデル縮約法 / ダーウィンモデル / ダーウィン近似 / 渦電流解析 / 拡張有限要素法 / 条件数 / 高周波インダクタ / 寄生容量 / 低次元モデリング / 縮約モデル / 有限要素法 / 均質化法 / 時間領域解析 |
Outline of Research at the Start |
近年の電磁機器の駆動電源の高周波化に伴い,寄生容量や渦電流の高速な数値計算が必要になってきている。これらの現象の一方のみを考慮した数値計算手法はこれまで確立されているものの,両方を考慮した数値計算法とその高速化手法はまだ確立されていない。本研究では,寄生容量と渦電流を考慮するための方法の一つであるダーウィン近似を適用したマクスウェル方程式の計算コスト削減に関する研究を行う。計算コスト削減のための手法としてモデル縮約法の適用を検討しており,非線形磁気飽和特性の考慮や任意波形入力に対する時間領域解析について研究を行い手法の妥当性を評価する。
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Outline of Annual Research Achievements |
(1)拡張有限要素法を用いた低次元モデリング:前年度において拡張有限要素法を用いた渦電流解析を新たに開発した.この手法は微細な空間分割が不要となる新しい低次元モデリング手法であるが,粗すぎる有限要素を使用したときに幾何学的な形状近似が悪化し誤差が増大する問題がある.そこで,新たに曲面を厳密に表現可能な有限要素法を利用した拡張有限要素法を開発した.本手法は,従来法よりも精度が高く,低周波数から高周波数まで利用可能な渦電流解析法になっている. (2)ダーウィンモデルの数理的性質:本研究で用いる基礎方程式(=ダーウィンモデル)は,有限要素法を用いて解析を行う場合,非常に悪条件であることが知られている.この悪条件性に関して,ダーウィンモデルが疑似特異方程式(nearly singular systems)であることを指摘し,非ゼロ最小特異値を不等式により評価する方法を提案した. (3)低次元モデルに関する時間領域解析の安定性:モデル縮約法の一つであるアーノルディ法によって得られる基底を利用してダーウィンモデルの低次元モデルが得られる.このとき基底をどのように用いて低次元空間上に射影するかによって得られる縮約モデルの安定性が異なることを考察した.そのなかで,最小作用の原理を用いた低次元モデルは,係数行列が対称行列になり,時間領域において安定であることを明らかにした. (4)低次元モデルの非線形パラメータ化:低次元モデルに対する非線形パラメータ化の手法を提案した.電磁機器のように直流に対して高調波成分が乗るような電源を想定するときに,直流に対して磁気飽和の状態を電流などの電源パラメータで表現し,そのうえで線形の低次元モデルを生成する手法を提案した.本手法は,2024年6月開催の国際会議にてアクセプトされ,発表予定である.
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Report
(2 results)
Research Products
(13 results)