Project/Area Number |
22K14421
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 24010:Aerospace engineering-related
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
伊東山 登 名古屋大学, 未来材料・システム研究所, 助教 (50881215)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 高エネルギー物質 / 一液推進剤 / レーザ点火 / イオン液体 / 多孔質材 / 伝熱 / 化学スラスタ / 化学推進 / 共融溶媒 |
Outline of Research at the Start |
共融溶媒系高エネルギ一液推進剤(ADN-EILPs)は,高エネルギ密度であるとともに高い取扱性が期待される一液推進剤である.その反面,ADN-EILPsは難着火性であり,スラスタ応用において点火に関する技術課題を抱えてきた.これまで申請者は点火に関する研究を展開し,レーザ輻射加熱点火法の有効性を見出すに至った.しかし,当該スラスタ内での着火遅れは予想より長く,短縮化の方針を明確にする必要があった.本研究では,ADN-EILPsがスラスタ内で着火に至るまでの現象を時系列に沿って整理し,各現象の原理原則を様々な工学的視点から解明することで,当該スラスタの動作遅れに対する学理的制御則の構築を目指す.
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Outline of Annual Research Achievements |
共融溶媒系高エネルギ一液推進剤(ADN-EILPs)は,高エネルギ密度であるとともに高い取扱性が期待される一液推進剤である.その反面,ADN-EILPsは難着火性であり,スラスタ応用において点火に関する技術課題を抱えてきた.申請者は点火に関する研究を展開し,吸光材を用いたレーザ輻射加熱点火法の有効性を見出すに至った.しかし,当該スラスタ内での着火遅れは予想より長く,短縮化の方針を明確にする必要があった.本研究課題では,ADN-EILPsがスラスタ内で着火に至るまでの現象を時系列に沿って整理し,各現象の原理原則を様々な工学的視点から解明することで,当該スラスタの動作遅れに対する学理的制御則の構築を目指している.昨年度までの成果として,本試験環境における律速段階は,推進剤の被加熱・熱分解であろうことが予想されている. 今年度は昨年度課題であった,「点火遅れの再現性」「高精度な温度履歴の取得」に対しての検討を進めた.前者の課題については,化学・物理特性を基準とした新規吸光材の網羅的探索をすすめ,精度良く気孔度を調整可能な多孔質材を選出した.本点火系は輻射加熱式であり,伝熱に基づいた機構である.そこでLambert-beer則(輻射加熱)と軸対称2次元非定常熱伝導方程式(熱伝導)を連成した非反応性計算コードを構築し,吸光材変数が被加熱に与える影響を整理した.並行して,吸光材のレーザ加熱試験・推進剤点火試験を実施し,吸光材の被加熱特性と点火特性の相関を評価した.後者の課題について,極細熱電対での温度計測を試みたものの、熱電対が照射面に露出する場合,熱電対そのものが輻射加熱されるため測定が困難になる傾向が確認された.そこでデジタル一眼レフを用いた二色温度法を導入し,非接触式の温度計測系の構築を進めた.計測誤差の取得までには至っておらず,本件については次年度の課題として取り組む予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度掲げた課題について概ね解決、解明できたため、【(2)概ね順調に進展している。】とした.
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Strategy for Future Research Activity |
温度計測の精度保証を行うとともに,点火試験における各種物理量の高精度計測を目指す.これにより,燃焼器内部で起こる一連の点火関連現象に対する体系的整理を行い,本研究課題の背景にある「予想より長い点火遅れ」の短縮化に資する,各種変数に対する設計関数の導出を目指す.
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