Project/Area Number |
22K14450
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 25020:Safety engineering-related
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
丹波 高裕 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 主任研究員 (00833930)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 爆発 / 火薬 / 水液滴 / 微粒化 / 爆風 / 被害低減 / 緩衝材 / 衝撃波 / 水緩衝材 |
Outline of Research at the Start |
火薬類の爆発で生じる爆風被害を低減するため、緩衝材として水液滴を用いる有効性や低減メカニズムが研究されてきているが、爆発に合わせてどのように水液滴を投与するかは十分に考慮されていない。申請者は、火薬の爆発によって水塊を加速し微粒化することで水液滴を急速に散布する、新たな手法を提案する。現象を準一次元流れとする独自の実験系を用いて、爆発で飛散する水塊の挙動を評価し、微粒化メカニズムを解明して、水液滴の特性を制御する方法を探索する。また、本手法で生成する水液滴を爆風低減に用い、効果を実証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
【研究の目的】火薬類の爆発で生じる爆風被害を低減するため、緩衝材として水液滴を用いる有効性や低減メカニズムが研究されてきている。しかし、爆発に合わせてどのように水液滴を投与するかは十分に考慮されていない。申請者は、火薬の爆発によって水塊を加速し微粒化することで水液滴を急速に散布する、新たな手法を提案する。現象を準一次元流れとする独自の実験系を用いて、爆発で飛散する水塊の挙動を評価し、微粒化メカニズムを解明して、水液滴の特性を制御する方法を探索する。また、本手法で生成する水液滴を爆風低減に用い、効果を実証する。 【2023年度の成果】2023年度は2022年度に引き続き、矩形断面アクリル管内の爆発で急加速する水塊の光学観測結果を評価するとともに、設計を改善したブラストチューブの製作を行った。矩形断面アクリル管に水を充填し、爆薬レンズで平面化した爆発生成ガスで準一次元的に加速される水塊の界面を高速度カメラで撮影し、その挙動を評価した。水-爆薬の質量比2.96において管出口近傍での観測を行い、爆発後に超音速で運動する水塊の界面は水-爆薬の界面の初期状態を反映する可能性があること、水塊の側面部から微粒化が生じている可能性があることを見出した。本研究で目標としている水-爆薬の質量比が微粒化に及ぼす影響や、爆発で生成される水液滴の性状評価のため、新たにブラストチューブを製造し、実験系を改善した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
これまでに、微粒化について最も重要なパラメータと考えられる水と爆薬の質量比を2.96から10.00まで変化させ、水-爆発生成ガス界面および水-空気界面の挙動の変化を光学観測から捉えることを試みた。2022年度までに、水-爆薬の質量比が大きい場合には、水塊-空気界面が次第に平面性を失い、微粒化する兆候を観察することができた。2023年度は、水-爆薬の質量比が小さい場合においても、管出口近傍での光学観測を行うことができたが、水-爆発生成ガス界面の詳細な挙動、および微粒化した水液滴を観察するまでには至っていない。これは、アクリル管内を伝播する圧力波が予想以上に可視化画像に現れたためである。2022年度から実験系の改善のため、爆発で加速される水塊を準一次元に単純化して評価する新たなブラストチューブの設計・製造を行った。火薬爆発に耐えつつ、光学観測窓への圧力波の侵入を抑える設計と加工性の両立のため、ブラストチューブの製造が想定よりも遅れた。2024年4月時点でブラストチューブは完成しているものの、計画には1年分の遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、新たに製造したブラストチューブを用いて実験を実施する。新たなブラストチューブでは、爆薬を設置する駆動部と光学観測窓の間に二重の緩衝材を挟み、音響インピーダンスのミスマッチを設けている。これにより、アクリル管を用いた実験で問題となった可視化窓への圧力波の侵入を最小できると考えられる。今後は、水-爆発生成ガス界面および水-空気界面の挙動を可視化し、質量比が微粒化に及ぼす影響について引き続き評価する。また、計画していた、火薬と水塊の間に隔膜や空隙を導入し、生成される水液滴の性状を操作する実験を実施する。隔膜の材質を樹脂や金属にして強度を変化させる、穴やスリットを設けてジェットの本数を変化させる等を空隙の有無と組み合わせる。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)