Project/Area Number |
22K14513
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 26050:Material processing and microstructure control-related
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
荻野 純平 大阪大学, レーザー科学研究所, 助教 (90821869)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 太陽光励起レーザー / 3Dプリンター / Cr/Nd:YAG / レーザー / 宇宙建材 |
Outline of Research at the Start |
人類の宇宙進出を加速させるためには、月や火星などにおける宇宙基地の建設が必要不可欠である。宇宙基地の建設材料を月や火星表層に豊富に存在する砂(レゴリス) を用いることが提案されているが、宇宙環境における簡便な建設材料製造手法は確立されていない。そこで、レーザーを用いた3次元造形により建設材料を製造する「月の砂3Dプリンター」を提案する。このレーザーを、太陽光励起レーザーにより提供することで、宇宙基地の建築材料製造を全て地球外にあるもので行う現地調達・完全地産地消の製造手法を提案する。この手法が実現できれば、人類の宇宙進出に大きく貢献するとともに、宇宙応用の新分野が開拓されることが期待できる。
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Outline of Annual Research Achievements |
近年、宇宙開発競争はますます激化しており、その競争の中で、宇宙での生活を想定した宇宙基地の建設構想が注目を集めている。基地の建材を地球から輸送するのはコストの面で非現実的であり、月面基地の建設には月の表土であるレゴリスを原料としたレゴリス焼結材の活用が検討されている。しかし、大気や水が使用できず、電力の確保も困難な宇宙空間での簡便な焼結法の確立にはいたっていない。そこで、本研究では、レーザーを用いた3次元造形により建設材料を製造する「月の砂3Dプリンター」を提案している。さらに、このレーザーを、太陽光励起レーザーにより提供することで、宇宙基地の建築材料製造を全て地球外にあるもので行う “現地調達・完全地産地消”の製造手法を提唱している。太陽光励起レーザーのレーザー設計をするためには、そのレーザー効率の見積もりが必要である。しかしながら、太陽光励起レーザーに有用なCr/Nd:YAGは、イオンを共添加しているため、そのエネルギー移譲過程が複雑であり十分な理解が得られていなかった。そこで、本研究ではエネルギー移譲を考慮した発熱率の計算方法を新たに定義し、計算的、実験的側面からその評価を行った。それぞれ良い一致を示し、太陽光励起レーザーにおけるレーザー設計の精度をより正確なものにすることが可能となった。本年度は、この設計パラメータを用いて、太陽光励起レーザーの実設計を行い、装置開発をスタートした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画では、実験的研究を進める予定であったが、前年度で得られた設計パラメーターを考慮すると、従来の冷却手法では十分な冷却ができないことが分かった。そのため、数値シミュレーションによる理論的研究を優先させた。装置の開発は遅れているが、詳細な設計が完了し、装置の開発の目処が立っている。実験に遅れが生じているものの現象への理解が深まった。概ね順調に進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度の数値シミュレーション研究により、用いるレーザー材料の熱発生メカニズムが明らかとなった。これにより、レーザー装置の詳細設計が可能となり、実験の目処が立っている。しかしながら、計画当初より装置の効率が低下する見積もりが得られており、実験と並行して、より効率を高める新手法の確率または材料の見直しも含めた検討が必要と考えている。
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