| Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
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| Outline of Research at the Start |
有機分子を電子レベルで観察することは, その分子の特性を理解する上で必要不可欠である. 本研究は放射光と電子ビームを使うことで, 微小な結晶試料での電子構造を観察する. X線と電子線によって得られる試料像はそれぞれの特性によって異なり, 相補的な情報を与える. そのため両方を複合的に利用することでより精確な試料情報を得ることができる. 本研究ではそのための手法論の構築, さらには観察された電子構造に基づく分子特性の理解と既存の電子構造論の評価を目指す.
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| Outline of Annual Research Achievements |
数マイクロメートル以下の微小結晶を用いた分子構造の決定技術は, 大きな結晶を調製する手間を削減し, かつ, マイクロ-ナノメートルスケールで作用する試料をその作用サイズのまま観察することを可能にする. 物質の化学的性質は分子構造上の価電子の分布に依存するため, 本研究では複数の量子ビームを複合的な利用によって解像度を電子レベルまで高める方法論を構築する. 令和4年度までに, 分子構造の決定に利用可能な最高輝度のX線光源として自由電子レーザーを, X線と異なる解像特性をもつ線種として電子ビームをそれぞれ利用した微小結晶構造解析法を確立した. 複合利用のためには同じ試料に対して両方の手法が適用できる必要があり, 試料によっては片方の手法のみが構造決定に至ることを示した. 自由電子レーザーによる結晶構造解析の特性および限界を評価するため, 令和5年度においては時間分割測定による試料の光反応を追跡した. この結果, 金属を含む試料では照射ビームによって構造変化が誘起されていることが示された. 利用した自由電子レーザーのパルス幅は構造変化の開始時間よりも短くできることから, 手法の優位性および求められる光源特性を定量化する成果といえる. 一方, 電子ビームによる測定においては, 個々の結晶粒が与える構造情報のばらつきによって測定能率の向上が妨げられていた. 有望な結晶粒を事前評価する系を構築することで, 本測定および解析にかかる時間を短縮した. これらの要素技術は本課題の方法論が様々な試料に対して広く適用できることを示すために重要である. 成果の一部は国内・国際学会において報告し, また, 学術誌においても発表した [1]. 現在は包括的な成果公開のための学術誌発表準備を進めている. [1] Takaba, K., Maki-Yonekura, S. et al., JACS 2024
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