Project/Area Number |
22K14610
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 29030:Applied condensed matter physics-related
|
Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
山崎 勝也 中部大学, 理工学部, 講師 (40773578)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
|
Keywords | ミューオグラフィー / 宇宙線 / ミューオン / リモートセンシング / 地下探査 / 断層 |
Outline of Research at the Start |
宇宙から飛来する放射線(宇宙線)の中でもミューオンと呼ばれる粒子は、貫通力が非常に高く、山などの大きな構造物を通り抜けることができる。この性質を利用すれば、火山やピラミッドなどの内部構造をレントゲン撮影のように透視することができる。しかしながら、検出器のサイズや設置場所の問題で、地下の構造物を測定することは容易ではない。本研究では、細長い穴を数本掘ることで、近辺の地下構造を広範囲に調査することのできる検出器を作成し、地震断層を含めた地下構造の新たな測定技術を確立することを目的としている。
|
Outline of Annual Research Achievements |
近年、宇宙線ミューオンを用いた火山などの巨大構造物の透視が可能となり、関連する技術の更なる高度化・多様化に向けて現在も活発に議論・研究がなされている。本研究では、宇宙線ミューオンを用いて地下構造を透視するための観測技術を発展・実用化することを目的として、研究・開発を進めている。 本研究の主題は、ミューオンによる地下構造透視のためのミューオン検出器の小型化と高性能化および解析手法の確立である。2023年度は、検出器の設計修正、再組み上げ、および検出器性能評価のための基礎データの収集を実施した。 昨年度製作した検出器について、基礎データの収集および検証作業を実施したところ、組み上げ段階での瑕疵が見つかり、これを防止するための設計変更を実施し、検出器を再度組み上げた。今後、発展的課題研究のための検出器量産を視野に入れると、設計には改善の余地があるため、課題の洗い出しと改良を継続する必要がある。 また、当初組み上げ時に部分的に正常に機能していた箇所の性能評価の結果から、プラスチックシンチレーターと波長変換ファイバーおよび光センサーを組み合わせた時の検出性能が期待通りであることを確認した。 2024年度は、修正を完了した検出器を岐阜県神岡町にあるボアホールに設置し、実観測での性能評価を実施する。当該ボアホールは、掘削時のコアサンプルから断層を貫通していることが確認されている。加えて、本研究の前段階で作成した検出器による観測結果があることから、検出器の性能評価に非常に適した観測地である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画通りに装置の設計修正・再組み立てが進み、実観測による性能評価の準備段階に到達した。観測場所については既に決定しており、今後、現地地権者との最終調整を実施する。
|
Strategy for Future Research Activity |
2024年度は当初計画通り実観測による検出器の性能評価試験を実施し、検出器の最終性能評価を完了する。また、結果の公表および本検出器を用いた地下断層評価の手法についても開発を進める。
|