Project/Area Number |
22K14755
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 36010:Inorganic compounds and inorganic materials chemistry-related
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research (2023) Institute for Molecular Science (2022) |
Principal Investigator |
竹入 史隆 国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 研究員 (20824080)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
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Keywords | ヒドリド / メカノケミカル / 高圧合成 / ヒドリド導電 / 酸水素化物 / 複合アニオン / メカノケミカル合成 / 水素化物 / イオニクス |
Outline of Research at the Start |
ヒドリドイオンが電荷担体としてふるまうイオン導電体(ヒドリド導電体)は、金属水素化物または酸水素化物において報告が相次いでいるが、実際に材料として求められる特性(高い導電率・小さな粒界抵抗・安定性など)を十分に満足するものは未だ不在である。本研究では、ヒドリド導電体の探索領域を、水素化ハロゲン化物や水素化カルコゲン化物といったより広義な複合アニオン化合物へと拡張し、新物質・新材料の発見を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
水素のアニオンであるヒドリド(H-)を含む無機固体は、近年、触媒・イオニクス・超伝導といった幅広い材料科学分野において注目を集める物質群である。本研究では、これまで主に酸化物ベース(酸水素化物)で発展してきた当該分野の物質探索領域を、水素化ハロゲン化物や水素化カルコゲン化物、水素化ニクトゲン化物といった、より広義な複合アニオン化合物へと拡張し、新物質・新材料の発見を目指してきた。研究開始当初からターゲットのひとつとしていた水素化カルコゲン化物について、その再現性に悩まされたものの、メカノケミカル法を用いた合成プロセスによって2種類の新物質を含む詳細な組成相図を作ることに成功した。その組成および結晶構造と、ヒドリド導電特性との相関についてまとめた論文を近く投稿する予定である。また、これまで報告が限られていたp-ブロック元素を含むヒドリド化合物A3GaO4H(A = Ba, Sr)の合成にも成功した。本物質はGaO4ポリアニオンとヒドリドの複合アニオンからなるアンチペロブスカイト型構造をとる。昇温過程においてアニオン交換能を示唆する結果も得られた(Dalton Trans. 2023.)。また、水素化ランタンLaH3-dへアルカリ土類金属ドープを施すことで室温で作動するヒドリド電解質の開発にも成功した(Adv. Energy Mater. 2023.)。仕込み組成La1-xSrxH3-xにおいて、その合成過程でわずかに混入する酸化物イオンが対称性や電気化学特性におよぼす影響についても複合アニオンの観点から議論した。
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