Project/Area Number |
22K14935
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 40030:Aquatic bioproduction science-related
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
片山 智代 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 特任助教 (10755656)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
|
Keywords | 微細藻類 / リン回収 / 共培養 / 酵母 / 環境負荷低減 / 廃水 / リン回 |
Outline of Research at the Start |
微細藻類を利用した廃水中のリン除去・回収の可能性が注目されているが、実用化にはリン回収率の向上・低コスト化が課題である。微生物との共培養により微細藻の増殖速度が向上することが知られており、リン回収率が向上する可能性がある。そこで、ゲルビーズ内でを利用して微細藻類-微生物の共培養を行うことで、リン除去・回収率の向上と同時に、低コスト且つ簡便なバイオマス回収の実現が期待できる。本研究では、低コスト且つリン回収を最大化させる技術を確立することを目的とし、増殖やリン回収率が向上する微細藻類と微生物との組み合わせを同定し、ゲルビーズでの微細藻類-微生物の共培養によるリン回収率を評価する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
世界的にリン資源回収の必要性が高まっており、微細藻類を利用した廃水中のリン除去・回収の可能性が注目されているが、実用化にはリン回収率の向上・低コスト化が課題である。本研究では、ゲルビーズを利用した微細藻類-微生物の共培養により、低コストでの効果的なリン回収技術を構築することを目的とした。 本課題では、代表者が過去に発見したポリリン酸蓄積微細藻類株を用い、ゲルビーズを利用した廃水からの高負荷栄養塩除去・リン回収技術の構築を目指すため、この藻類株の増殖やリン回収率が向上する微生物を選定する必要がある。微生物の中でもポリリン酸を蓄積し、有用物質も生産する酵母に着目し、系統保存施設から入手した5株の酵母と藻類株との共培養実験を行い、3株の酵母において藻類株の増殖促進が確認された。中でもYarrowia keelungensisとの共培養により、藻類株の増殖が最も良いことが明らかとなり、本酵母株を選定した。次に、この選定した藻類株と酵母株の組み合わせにおいて、最適なバイオマス比(藻類:酵母=1:1、2:1、3:1)を検討した。藻類株のバイオマス量はクロロフィル蛍光値を用いて測定した。いずれのバイオマス比においても培養開始6日目に定常期間に入り、最大バイオマス量に有意な差はなかった。また、分子生物学的手法、光学顕微鏡および透過型電子顕微鏡の観察により藻類株の同定を行ったところ、緑藻クロレラ目の新属新種である可能性が高いことが明らかとなった。現在、記載論文を投稿し、査読段階である。
|