The protective immune effect on bovine leukemia virus infection by selective activating the NK cell
Project/Area Number |
22K15013
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 42020:Veterinary medical science-related
|
Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
三苫 修也 宮崎大学, 医学部, 助教 (50911111)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
|
Keywords | 牛IL-2 / CD122 / IL-2変異体 / IL-2 complex / Bovine leukemia virus / Natural killer (NK) cell |
Outline of Research at the Start |
NK細胞の選択的活性化はレトロウイルス等の難治性ウイルス感染症に対抗するための重要課題の一つである。本研究の目的は、牛IL-2複合体によるNK細胞が選択的に刺激される機序、及び選択的刺激下のNK細胞が持つ抗ウイルス活性を明らかにすることである。本研究計画の流れは、1) 複数のIL-2複合体の作製、2) IL-2受容体各サブユニットへの結合競合試験によるNK細胞選択的活性メカニズムの解析、3) 牛伝染性リンパ腫ウイルス(BLV)感染牛における牛IL-2複合体刺激試験(in vitro)である。NK細胞の選択的活性法が確立できれば、腫瘍や難治性ウイルス感染症に対する治療方法の開発に繋がることが期待できる。
|
Outline of Annual Research Achievements |
インターロイキン2(IL-2)はT細胞やN K細胞を刺激し免疫を賦活化したり制御性T細胞を誘導し免疫を抑制したりと様々な活性を持つ。牛伝染性リンパ種ウイルス(BLV)に感染し持続性リンパ球増多症(PL)を発症した牛では血中のCD4T細胞から産生されるIL-2量が減少していることから、B L V感染細胞を排除する防御免疫を担うCD8T細胞やNK細胞の増殖に必要なIL-2の不足が推察される。一方で、T細胞由来のIL-2がPL発症牛のB細胞増殖を促進させることも報告されている。本研究の目的は、免疫の賦活化や抑制と様々な活性を持つIL-2を標的とし牛IL-2複合体等を作製しその作用機序を解明することで、選択的なNK細胞増殖を誘導し、BLVのような難治性ウイルス感染症に対して有効な免疫賦活化できるか探索することである。今回、前年樹立した牛IL-2を表面に持続発現させた細胞と可溶性牛IL-2受容体(IL-2R)各サブユニットを用いて、各牛IL-2モノクローナル抗体の牛IL-2-IL-2R結合阻害効果を評価した。以前の研究で、牛IL-2-抗牛IL-2抗体複合体で牛末梢血単核球(PBMC)を刺激するとNK細胞とCD8T細胞の増殖が増強されたモノクローナル抗体では、予想と反して牛IL-2と牛CD25 (IL-2Rα鎖)との結合を阻害しなかった。一方、牛IL-2と牛CD122 (IL-2Rβ鎖)では、高濃度1μM<での抗体存在下で多少結合が阻害されたが顕著なものではなかった。また、作製した9つの牛IL-2変異体において、牛PBMC (N=6) を各刺激したところ、野生型と比べ有意にNK細胞の増殖を維持したまま、T細胞の増殖を減少させた変異体が一つ、CD4T細胞の増殖を抑え、他の細胞の増殖を維持した変異体が一つ同定された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
重要な進捗として、作製した牛IL-2変異体の中で、in vitroでの牛PBMCの選択的細胞刺激を担う牛IL-2変異部位を同定できたことが挙げられる。また、その中でも特にNK細胞選択的刺激であったり、制御性T細胞を含むCD4T細胞のみの牛IL-2変異体への反応性の減少が見られたりと各牛IL-2変異部位によって反応が異なっていた。 牛IL-2-抗牛IL-2抗体の複合体では、CD8T細胞・NK細胞特異的な刺激があったモノクローナル抗体の牛IL-2と各牛IL-2受容体サブユニットとの結合阻害効果では仮説と反して単独の牛CD25分子との結合を阻害しなかったので、牛IL-2複合体と高親和性牛IL-2受容体状態における相互作用への影響が別に考えられる。 このように、ある特定の牛IL-2変異体が細胞刺激への選択性をもたらすことがわかってきた一方、牛IL-2及び牛IL-2抗体複合体の牛末梢血単核細胞(PBMC)に対するNK細胞選択的刺激反応に関する解析において当初の仮説に反する結果が出てきたため、やや遅れていると判断した。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後においては、牛IL-2変異体における牛IL-2受容体との相互作用を中心に解析を進めていく。 まず、IL-2変異体に対する牛PBMCの反応の中で、なぜ特定の細胞を選択的に刺激していったのかを前回樹立した牛IL-2受容体サブユニット持続発現細胞及び牛IL-2変異体を用いて、牛IL-2受容体各サブユニットに対する結合能をフローサイトメトリーにて評価する。その際には、各IL-2変異体に融合させたV5エピトープにて、標的タンパク持続発現細胞との結合度を評価していく。また、実験に供する牛PBMC各細胞サブセットCD4T細胞/CD8T細胞/γδT細胞/NK細胞/B細胞上のCD25とCD122の発現をフローサイトメトリーにて評価し、牛IL-2複合体及び変異体に対する反応性との関連性を見ていく。
|
Report
(2 results)
Research Products
(5 results)