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カニクイザル子宮内膜オルガノイドを用いた試験管内人工着床系の開発

Research Project

Project/Area Number 22K15028
Research Category

Grant-in-Aid for Early-Career Scientists

Allocation TypeMulti-year Fund
Review Section Basic Section 42040:Laboratory animal science-related
Research InstitutionShiga University of Medical Science

Principal Investigator

松本 翔馬  滋賀医科大学, 動物生命科学研究センター, 特任助教 (00881517)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2022)
Budget Amount *help
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Keywords非ヒト霊長類 / オルガノイド / 着床 / 子宮内膜 / 発生学 / 着床反応 / 胎盤
Outline of Research at the Start

哺乳類胚の発生過程は幹細胞株の樹立や発生工学の技術革新などにより明らかにされてきたが、ヒトを含む霊長類においては倫理的障壁などから特に着床過程と着床以降の胎盤形成に関わる知見が乏しい。本研究ではヒトに最も近縁な実験動物であるカニクイザルを用いて子宮内膜オルガノイド、および胚盤胞様構造体を樹立することで、試験管内人工着床系を開発する。霊長類の着床現象から着床直後の胚発生、および胎盤形成を模倣する全く新しい初期胚発生解析系を確立することで、霊長類初期胚発生の新たな知見を得ることを目的とする。これにより、配偶子を用いない全く新しい遺伝子改変動物作製技術の開発へと繋がることが期待される。

Outline of Annual Research Achievements

昨年度はカニクイザル子宮内膜上皮細胞株の樹立に尽力し、これまでに様々な月経周期の子宮由来腺細胞から5ラインのオルガノイド形成能をもつ子宮内膜上皮細胞株の樹立に成功している。特に増殖期由来の子宮内膜細胞株は優れた細胞増殖能を有することを見出したことから、いくつかの細胞株に絞って詳細な解析を実施した。免疫染色法により子宮内膜上皮細胞マーカーの発現を解析した結果、樹立したカニクイザル子宮内膜オルガノイド株(cyEMO)はこれらマーカータンパク質を強く発現することが明らかになった。また、cyEMOへと妊娠期ホルモンを添加することで、子宮内膜上皮細胞の分化マーカーの発現が認められるようになった。さらに妊娠期ホルモンの添加により段階的に月経周期を模倣したcyEMOサンプルを準備し、RNA-seqによる網羅的遺伝子発現解析を行なったところ、カニクイザル子宮内膜上皮細胞において月経周期依存的に発現が上昇もしくは減少する遺伝子の候補を同定することができた。以上のように増殖能の高いcyEMO株を複数樹立することに成功し、マーカー遺伝子の発現および妊娠期ホルモンへの応答性について検証することができた。現在は胎盤の幹細胞であるカニクイザル栄養膜幹細胞を用いて人工着床反応系確立に向けた予備的な実験を行なっているが、昨年度中にcyEMOとの共培養系を確立することに成功し、カニクイザル栄養膜幹細胞がcyEMO内へと浸潤している着床様反応を捉えることができた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

昨年度中にカニクイザル子宮内膜細胞株(cyEMO)を複数樹立することができたため、速やかに分化能解析へと移行することができた。このことにより、cyEMOを用いた人工着床系の開発についても当初の計画よりも早く開始することができ、これまでに有望な培養条件を見出すことに成功している。一方で、研究開始時から予想されたように、カニクイザル胚性幹細胞(ES細胞)のナイーブ化は困難を極めている。昨年度はヒトES細胞を用いて胚盤胞様構造体(blastoid)形成のコントール実験を実施したが、こちらは効率良くblastoidを形成させることに成功しているため、カニクイザルES細胞のナイーブ化が完了し次第速やかにblastoid形成実験へと移行できると考えている。

Strategy for Future Research Activity

今年度は主にカニクイザル胚性幹細胞(ES細胞)のナイーブ化に注力する。近年、ヒトプライムド型ES細胞からナイーブ型ES細胞への数多くのリセッティング方法および胚盤胞様構造体(blastoid)誘導方法が報告されている。これら培養条件を吟味し、有望と思われる複数の培養条件にてカニクイザルES細胞のナイーブ化を試みる。しかしながら、ヒトにおける研究を例に挙げるとblastoid誘導効率は細胞株の品質に大きく左右されることが示唆されており、体細胞から誘導された人工多能性幹細胞(iPS細胞)では著しくblastoid形成能が低いことが知られている。これらを受け、今年度はカニクイザル初期胚を用いてリプログラミングを介さないカニクイザルナイーブ型ES細胞の樹立も並行して試みる。ナイーブ型ES細胞が得られ次第、速やかにblastoid誘導実験を実施し、カニクイザル子宮内膜オルガノイドと共培養することで試験管内にて着床反応の再現を試みる。

Report

(1 results)
  • 2022 Research-status Report
  • Research Products

    (1 results)

All 2022

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] カニクイザル子宮内膜オルガノイドを用いた人工着床系の開発2022

    • Author(s)
      松本翔馬
    • Organizer
      第115回 日本繁殖生物学会
    • Related Report
      2022 Research-status Report

URL: 

Published: 2022-04-19   Modified: 2024-12-25  

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