Project/Area Number |
22K15030
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 42040:Laboratory animal science-related
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
鴨下 真紀 大阪大学, 微生物病研究所, 助教 (70930288)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | ペルオキシソーム / 小胞体 / 生殖 / オルガネラコンタクト |
Outline of Research at the Start |
ペルオキシソーム(PO)や小胞体(ER)などのオルガネラは,物理的に接触(コンタクト)し相互作用することで様々な代謝反応を調節していることがわかってきた.哺乳類の細胞内ではPOの約70%がERとコンタクトしており,DHAの合成といった重要な反応に関与している.生体内でのDHAの合成は雌雄の生殖機能に必須であるが,PO-ERコンタクト自体が生殖機能に必須であるかは不明である.本研究では,PO-ERコンタクトを制御する繋留タンパク質の遺伝子ノックアウトマウスを作製・解析することでPO-ERコンタクトの生殖機能における役割を解明する.
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Outline of Annual Research Achievements |
ペルオキシソームや小胞体などの細胞小器官(オルガネラ)はそれぞれが物理的に接触(コンタクト)することで様々な代謝反応を調節している。哺乳類の細胞内では約70%のペルオキシソームが小胞体とコンタクトしているが、生殖機能における役割は不明である。本研究では、ペルオキシソーム-小胞体(PO-ER)コンタクトが生殖における役割を明らかにすることを目的とし、PO-ERコンタクトを制御する繋留タンパク質の遺伝子acbd4および5の遺伝子KOマウスを作製し、妊孕性を検討した。 acbd4および5を単独で欠損させた若齢(8週齢)マウスは2か月間の交配試験および体外受精の結果妊孕性を有していた。4か月齢以上のacbd5 KOマウスは不妊であるという既報に従い、4か月齢以上のマウスを使用し同様に交配試験および体外受精により妊孕性を評価したが、acbd4および5ともに完全な不妊ではなかった。 ACBD4および5はどちらもPO-ERコンタクトの繋留タンパク質であり、小胞体の繋留タンパク質であるVAPA/Bと結合することから、それぞれが機能を補っていると考えられている。したがって、単一遺伝子の欠損ではPO-ERコンタクトの減少が不十分な可能性が考えられた。そこで、acbd4/5ダブルノックアウトマウスの作製を行い、交配試験により妊孕性の有無を評価したところ、雌において不妊が確認された。今後は不妊の原因を明らかにするため、さらなる解析を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
初年度で作製したacbd4およびacbd5のKOマウスの長期的な交配試験によって時間がかかった。また、結果としてこれらのマウスが不妊を示さなかったため、ダブルノックアウトマウスを作製して交配試験をやり直す必要性が生じた。これらの理由から、現在までの進捗状況を「やや遅れている」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
acbd4/5ダブルノックアウト雌マウスを使用して不妊となる原因を詳細に解析する。具体的に、卵巣の組織学的解析により卵形成の異常の有無を調べる。また、WT雄精子との体外受精により受精、胚発生に影響があるか調べる。これらの点が正常であった場合、着床や妊娠中の影響を解析する。また、卵形成から胚発生までの一連のペルオキシソームー小胞体コンタクトの動態を調べる。
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