Rabタンパク質代謝を介した新規メンブレントラフィック制御機構の解明
Project/Area Number |
22K15062
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 43030:Functional biochemistry-related
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
高橋 俊樹 東京都立大学, 理学研究科, 特任助教 (50897353)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | ユビキチン / メンブレントラフィック / Rabタンパク質 / BAG6 / RNF126 / UBQLN4 |
Outline of Research at the Start |
ヒト細胞内に存在するRabタンパク質は、活性型と不活性型をサイクルすることで細胞内の輸送を制御することが知られており、その動態解析はメンブレントラフィックの分子機構解明に繋がる。申請者は、これまで細胞内で安定に存在すると考えられていたRabタンパク質の一部が不活性型特異的に急速に分解されていることを世界で初めて発見した。しかし、その分解のメカニズムや生理的な意義は未だわかっていない。本研究では、不活性型Rabの認識・分解メカニズム及びその意義を明らかにすることで、Rabの量的制御を介した新たなメンブレントラフィック制御系の提案を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
申請者は2023年度においてヒト細胞内の物質輸送機構、メンブレントラフィックに必須なRabタンパク質の新規制御機構を明らかにした。 ヒト細胞は脂質膜で構成される小胞によって細胞内の物質、情報を輸送しており、この膜小胞による輸送はメンブレントラフィックと呼ばれる。申請者はメンブレントラフィックの必須因子であるRabタンパク質がグアニンヌクレオチドとの結合依存的に分解されることを世界で初めて明らかにした。一方、Rabタンパク質分解に必要な因子の同定やなぜRabタンパク質が分解される必要があるのか、分解されなければどのような異常が細胞に生じるのかなどの疑問は解消されていなかった。 そこで申請者は2022年度より開始したタンパク質分解因子とRabタンパク質の結合スクリーニングを完遂し、一つの複合体を形成するタンパク質群がRabと特異的に結合することを明らかにした。また、申請者は同定したRab結合タンパク質群、BAG6、RNF126、UBQLN4が働かなくなった際に、細胞内Rabタンパク質の動態や、Rabによって制御されるメンブレントラフィックがどのように変化するか検証した。 その結果、BAG6を含む分解因子が機能しなくなると、細胞内のRabタンパク質の不活性型が増加することを突き止めた。さらに、Rab依存的なメンブレントラフィックによって形成される細胞小器官、一次繊毛が、不活性型Rabの過剰な蓄積によって形成されなくなること、同様の形成不全がRab分解因子の機能阻害によってもみられることを明らかにした。 以上の結果をもって、申請者はこれまで明らかにされていなかったRabタンパク質の分解因子や分解の意義を解明し、その成果を海外の科学専門誌iScience誌 にて発表した(Takahashi et al., iScience, 2023)。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Protein quality control machinery supports primary ciliogenesis by eliminating GDP-bound Rab8-family GTPases.2023
Author(s)
Takahashi T, Shirai J, Matsuda M, Nakanaga S, Matsushita S, Wakita K, Hayashishita M, Suzuki R, Noguchi A, Yokota N, *Kawahara H.
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Journal Title
iScience
Volume: 26
Issue: 5
Pages: 106652-106652
DOI
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Peer Reviewed / Open Access
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